今から30年前の作品。とにもかくにも懐かしい。
連載中は途中で中断したりして、結局最終回がどうなったか分からないままだったけど、今回はコンプリートエディションということで、最終回も加筆しての掲載となっている。
30年前の作品ということもあって知らない人もいるかもしれないので、大雑把なあらすじを書きますと、
母が亡くなり、身寄りがなくなった坂本耕作。亡き母の遺言で、母の古い友人、大空いばりの家にお世話になることになったが、大空いばりは関東極道連盟・関東大空組の組長、すなわちヤクザだった。
なんとかこの家から逃げだそうとするが、そこで一人の美少女と出会う。それがひばりくん。他にもつぐみ・つばめ・すずめの美人姉妹がおり、美人姉妹に囲まれて暮らすのも悪くないと思い直し、この家にお世話になることを決意する。しかし一番の美少女であるひばりくんは、実は男だった。
この事実は大空家や大空組の者しか知らず、学校では女の子として通っている。しかも学年No.1の美少女として人気者。
ひばりくんは最初はからかう程度に耕作に積極的せまるが、どんどんエスカレーション。一方、耕作は男と分かっていながらもまんざらでもない様子。この2人を中心にさまざまな騒動が引き起こされていく。
といった内容。ひばりくんは今でいう「男の娘」の元祖と言えるかもしれません。
第1巻では耕作が大空家にお世話になるところからボクシング部に入部したあたりまでが収録されている。
連載当時はまだ少年マンガに対する規制が緩やかであったため、覚醒剤や拳銃、日本刀などを使ったギャグや高校生の飲酒シーンといったものがそのまま掲載されている。今、連載するなら絶対許されないだろう。でもそういう不謹慎さが笑いのネタとして許されていた時代があったということを思い出させてくれ、当時はいろんな意味で寛容だったんだなと思った。
ギャグはちょっと古さを感じさせるが、今でも十分笑わせてくれる。
アニメ化もされた、江口寿史の代表的マンガなので、若い人たちにも読んで欲しい作品です。
この漫画を初めて知った方へ説明しますと
元祖と銘打ってありますが、ひばりくんは巷で言う「男の娘」ではありません
体の一部を除けばどこから見ても完璧な女の子です
そこらの氾濫している「男の娘」なんて彼女と比べればただの「女装した男の子」ってだけ
そしてこの物語を読み終えれば彼女の体が男かどうかなんてどうでもよくなっているでしょう
本商品については連載当時のひばりもカワイイけど
新しい表紙のひばりもメチャクチャいい!買ってよかったと思いました
もうこんな魅力的なヒロインは出てこないのでは?
江口先生に「現代版ひばりと耕作」を復活させてもらいたいものです
江口寿史の代表作の「ストップ!!ひばりくん」完全版が発売と聞いて、最終回をまだ、読んでなかったと気がついた。
リアルタイムで連載を読んでいた私は、早速購入。あの当時の記憶も甦り一気に読んでしまった。
これで、ひばりくんも終わってしまうのかと思うと惜しい気がする。江口ファンにとって持っておきたい保存版であろう。
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