読売新聞の書評欄(2010年8月9日)で女優の小泉今日子が「最近、久しぶりに読み返してみて、やはり名作だと再確認できた」と「私のイチオシ文庫」に選んでいました。
二十数年来、KYON2が面白いと言った本で、ハズレがあったためしはありません。彼女の言葉を読んで、これは手にしないわけにはいきません。
そして今回もまた、彼女の書を読む力に間違いがないことが「再確認」できた思いがしています。
書簡ないし公文書の類い、つまり誰かが誰かにあてた文書で紡ぎあげた13の短編を集めた一冊です。「十二人の手紙」とありながら13の短編がある理由については実際にこの本を手にすれば分かります。確かに12人が、というより正確には縁づいた12組の人々の手紙によって紡がれる物語が詰まった一冊です。
ここに掲げられた書簡があぶりだす物語の妖しさと不気味さに悪寒を覚える読書でした。
ほとんどの短編は、便りの書き手が「信頼できない語り手(unreliable narrator)」であることが最後に明らかになります。そのとき、登場人物たちに対する私の<信頼>がいかに無邪気なものであったかを思い知り、そしてその私の信頼が大きく裏切られたことの衝撃の強さに色を失うのです。
そう、まさに人と人との間にこの信頼というものを生み、育み、つなぎとめんと努める思いがこの手紙には込められています。ですがその思いが、つなぎとめんがためのいじきたない嘘に堕していることがあります。そこに私は言葉というものが持つ偽ることの力をまざまざと見せつけられ、怖気づいてしまうのです。
それでもわずかにいくつかの短編は、嘘は嘘でも、微苦笑をもって読まざるをえない方便の嘘が散りばめられた作品があります。(『ペンフレンド』『鍵』)
その嘘が人と人との間に温もりを生む手ごたえを感じないではいられません。
言葉が偽り以外の何かを生む力がまだあることをどこかに思い、安堵の念も抱く作品群です。
雑誌『SWITCH』の連載をまとめた一冊。「百景」といいながら三十三景しか掲載されていないので、おそらく残りの67景も今後追って続編として刊行されるのでしょう。
40代のKYON×2が原宿界隈でたたずむ写真、原宿にまつわる回想エッセイ、彼女と長年のつき合いがある業界関係者との対談の3方向から原宿を照射してみせる、そんな趣の一冊です。この構成がなかなかうならせます。
わけてもKYON×2のエッセイは白眉と言えます。 10代〜20代にかけてのアイドル時代の出来事を回顧しながら綴る味わいある文章。 人生のどちらかといえば影のある“あの頃”を切り取る冷徹な眼差し。 そうした決してバラ色ではない人生のあれやこれやの積み重ねの果てに今の自分がいるんだという確かな手ごたえ。
厚木から遊び通った原宿。芸能界デビューして一時期暮らした原宿。 KYON×2の前にKYON×2なく、KYON×2の後にもKYON×2なし、といえる彼女の特異な存在力を育んだ原宿という街を浮かびあがらせます。
そもそも彼女のエッセイの確かさは1988年刊のエッセイ人生らしいね (Oliveの本)」(マガジンハウス)で証明済み。あの本は彼女が単なるアイドルではないという思いを強く抱かせるものでした。 そんな彼女の円熟味を増した今であるからこその、興趣に富んだ文章にこの「原宿百景」でまた出会えたことがとても嬉しく思っています。ですが、わずか11編しかないことが大変惜しまれもするのです。
もっと彼女の文章を読みたい、そんな今の私の渇望感を続編がうめてくれることを強く期待しています。
ずっと恋愛小説は苦手でした。そこには当事者しか酔えない感情があるからです。けれども、この本の1ページを開いたときから、私は「月子さん」でした。他者と関わるのが苦手な、中年でも少女でもない月子さん。気付くとどんどん自分でも、センセイに伝わらない思いが膨らんでせつなくなっていました。失うことは恐いことです。その恐さのあまりに求めなくなっている自分がいました。わんわん泣きましたが、その後、すっきりと、「失っても失っても進んでいこう。」と思えました、心から。
続編を出すまで7年という時間がかかり期待しすぎたという感じがありますね
残念だった点を挙げていくと 引っ越しや湾岸署占拠、昔の犯人が出てくるなどいいアイデアではありましたが活かしきれてないと思いました
タイトルがヤツらを解放せよとまでなってるのに、日向真奈美以外ほとんど昔の犯人は出てきません カメオ出演みたいな感じです どうせならもっと活躍させて欲しかったです
新キャラは和久さんの甥っ子はただ脇で騒いでるだけという感じで和久ノートを持ってくるという役割以外に必要性を感じませんでした、これなら引っ越しの最中に和久ノートが見つかったくらいのほうが良かったように思えます
中国人は笑えないコントのキャラって感じ、パソコンばかりやってる新人もパソコンで捜査するのは昔の真下がやってますし、二番煎じに思えました せっかく復活させた篠原や管理補佐官の鳥飼も持て余して扱いきれてない感じです
テレビシリーズからのレギュラーキャラも活躍してません 特に室井なんかほとんど出てきません キャラ増やしすぎて描ききれず一人一人の活躍が薄いです
個人的に一番残念だったのはスピンオフで主役にもなった真下がただウロチョロしてるだけ、せっかく交渉人にしたのに「交渉術をドラマでバラしちゃって交渉人降ろされました」ってそれはないだろ 小泉孝太郎演じる小池が代わりに交渉人になってましたが、小池が活躍したところで誰得? 交渉人を代える必要があったのでしょうか?
事件もキャラも色々詰め込みすぎという感じが否めませんでした
全く面白くないということはありませんでしたが、7年待たしてこれかよっ ていう感じで残念です
事件の面白さというよりもキャラ大集合みたいな映画になってしまっていますね
KYON3を持ってるのでCDはおまけだと納得して購入しました。 商品戦略に嵌ってると思ったけどブックレットにはそれだけの価値がありましたw
このようなベストを企画すると結局、知名度の高いシングル中心の選曲になり過去のベスト版と被ることになるので、 せっかく豪華な選曲者に選んでもらうならアルバム縛りとかにすればいいのにと思ったけど、 そうするとサブカル好みの実験的な曲ばかりになっちゃうのかなぁ。
個人的には初期のアイドル全開のキョンキョンが好きなので、 デビューから7枚目フラッパー辺りまでのアルバム曲に光を当ててほしいですね。
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