現代人気作家6人が、近代有名作品に着想を得た短篇を 一篇ずつ書き下ろすと共に、モチーフとなった作品を語り、 最後にオリジナルの作品も収録した3階建てのアンソロジー。
発想としては工夫を凝らしてあり 6×3=18粒分美味しいはずなのだが 通して読んだ時、若干バラバラな印象は否めない。 好きな作家・好きな作品に的を絞って読めば○。
広辞苑の重さは約2.5kg、
そしてこちらは体重計で量ってみたら、2.2kg!
とてもではないですが、鞄に忍ばせて外出先で読む事は不可能です。
字は大きく、すべての漢字に振り仮名があります。
文豪達の短編はどれも名作中の名作、傑作中の傑作です。
一日の終わり、寝りに落ちる前に読んでもよし、
日だまりのなかでじっくりと読み進めるのもよし。
日本語が読めて幸せだなあ、と悦に入る。
そんな本です。
日本語を勉強されている方にも良いと思います。
収録作品は「淫売婦」「セメント樽の中の手紙」「そりや何だ」「労働者の居ない船」「山抜け」「坑夫の子」「移動する村落」の7編。「海に生くる人々」と同様に海の労働者を描いた作品の他に山岳地帯の肉体労働者の過酷で諦観にみちた生活を描いた作品が印象深い。ワーキングプアを描いた作品としてゾラの「ジェルミナール」、スタインベックの「怒りのぶどう」とあわせてお勧めしたい一冊である。
本書は価格からもわかるように非常に短い作品である。 ページにして10ページ弱、読むのには10分もかからない作品である。 しかしそのような短い作品であっても、考えされることはいろいろある。 私は、この作品を読書感想文の課題図書として読んだのだが、様々な事が書けた。 是非読んで見ては、いかがでしょうか。
|