モンテ・クリスト伯
長年かかり、やっと手に入れました。
本では何回も読みましたが、頭の中では岩窟王ばかりに思い込み
岩窟王で検索しても見つからなくて、最近、モンテ・クリスト伯と新聞に載っていて
思い出しすぐ、アマゾンさん検索、日本の俳優さんの名前も書いてあったので、
吹き替えはいやだなと、思いながら、頼みました。
早速見たら、字幕も付いていて最高、
まだ最初しか見てないが何回見ても飽きないです。たしか恋人を取られて、罪をかぶせられて、牢屋入れられて
そこで知り合った老人から、宝の山の地図をもらい、やがて金持ちになって、
そこから復讐するのですが、、面白いお薦めです。
廃盤で長い事我慢していましたが、
ニューマスターで手に入り、嬉しい限りです。
素晴らしい映画です。
冒頭のドゥパルデューですぐに引き込まれます。
「楽器は弾けるが音楽家ではない」という台詞の意味、
音楽は何のためのものかという問いかけが、
全編を貫いています。
最後にマラン・マレが理解し、列挙するダイアローグの
シーンは白眉です。
この映画を観た後では、サント・コロンブの曲が
より深く理解出来る様な気さえします。
生きるという事の意味を教えられた様な気もします。
この様な作品が長く廃盤だったというのは
信じられない事です。
本作を芸術作品に成らしめているのは何といっても女優イザベル・アジャーニだと思います。『アデルの恋の物語』の彼女といい、一途な愛を演じたら天下一品です。美と醜、貴と俗など両極端を自然に演じるのも彼女の素晴らしいところです。彼女の演技が物語に実話以上のリアリティを与えているように感じます。もしかしたらカミーユ・クローデルはイザベル・アジャーニとよく似た女性だったのかも知れません。
世間的には成功していても、芸術家としての才能や実力は枯渇してしまったロダン。運命の女神は若き日のカミーユと妻子持ちのロダンを師弟として引き合わせます。カミーユはその美貌・献身的な態度ゆえ、ロダンに愛されます。公私を共に生活する中で、師弟の関係を超えてロダンの子を産み育てます。しかし、ロダンの気まぐれに振り回される度に精神が不安定になり心を病んでいきます。最終的には精神病院で監禁生活を送ることになります。これが実話だからやるせません。
カミーユの弟ポールの「才能は姉を不幸にしただけだった」という言葉が印象に残ります。才能と幸せは同値ではないこと、才能が必ずしもその人を幸せにしないことを考えさせてくれる作品です。クローネンバーグの「デッドゾーン」を連想してしまいます。お勧めですが、1つ疑問があります。最近は名作が相次いでリマスターで発売されていますが、本作ではなぜリマスターされないのでしょう。IVCのHPでもリマスターの文字を見つけることができませんでした。名作だけに少しでも美しい映像で鑑賞したいものです。
正味5時間16分が短めに感じるのは不思議でなりません。まるで「風とともに去りぬ」をミタような感触です。アクビをせずに見れたのはこの映画の実力を証明していると思います。この作品をBDの方でレビューを書かれていますゴッドキングエンペラー様と同じで、僕も参りました。ホンマに凄すぎますよ。
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