どの話も主人公は20代(と、私は感じた)の女性。13人には13通りの人生がある。彼女達が体験することは実に様々だけれど、何かが共通している。20代のころの私が感じていたものが、そこにはある。甘酸っぱいトキメキ、ちょっと危ない空想、そしてどこかへ飛んでいってしまいたい、という衝動。この本を読み終えて、とてもなつかしい気分になった。今、9歳の娘が20歳になったら、この本を記念に贈ろうと思っている。
オーストリアとスイスの国境付近の氷河のなかで見つかった遺体。
発見者は遭難者の遺体と思い通報したが、実際は5000年前に死んだ男の遺体だった。
発見されてから遺物や遺体からわかった事が簡潔に書かれています。
5000年前に、アルプスの山に登るために工夫された服装。
日本で最近まで使われていた蓑のような草のケープを羽織っていたようです。
銅でできた斧、石でできた小刀。
それらもアイスマンの体といっしょに遺物として発見されています。
5000年前の人と生活が、実物で示されたという実話がとても興味深いです。
児童書なので、漢字ぜんぶに振り仮名がふってあり、内容も分かりやすくて楽しめます。
読んでる途中で「えっ?これってどっかで見たことがあるぞ」と思う方が
多いのでは。魔女が育てた大きなカボチャ、でも一人では抜けない。
そこへ幽霊がやってきて引っぱるけど、やっぱりだめ。すると、さらに
吸血鬼がやってきて引っぱる。さらに、さらに・・・とくれば。
この展開は、数多く絵本化されている「おおきなかぶ」じゃないですか!
有名な民話を下敷きに、ハロウィン風の味付けをした作品ですね。
墓地のそばの畑。夜中にホラーキャストが集って繰り広げられる
カボチャとの力比べ。最後の決めてになったのは「おおきなかぶ」では
ちいさなネズミでしたが、本書では?
シンプルな構成ながらも、奮闘するオバケたちが微笑ましい絵本です。
原書の「Big Pumpkin」も人気が高いようですね。
本シリーズの初版は30年前に遡ります。当時は、非常に画期的な企画でした。今は人情噺集成と百席が一体になりCD化されています。後者は円生がファンというより、後世の落語のテキストとして残す。という想いが相当あったのではないかと思われます。 なぜなら純粋に落語を「楽しむ」のであれば長すぎる「まくら」。包丁などはLPではA面の大半は「まくら」でした。時間に制限されない。という条件の元。40分を超えると両面、未満であれば片面、と決めて円生はこの仕事に精力を注ぎ込みました。 一部に疑問を残しながら、今でも円生百席を時々楽しんでいます。 尚、「人情噺集成」である「怪談 牡丹灯篭」以下の噺にはそのような意図は感じられません。 今となっては、大変貴重なシリーズです。落語ファンのみならず、落語家もこのテキストを活用し、物真似でない自分の「落語」を創造する糧としてください。円生は志ん生のように大いなる個性は感じさせないけど、怖ろしく旨い噺家でした。
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