色々な講演、対談などを基にしているので、まとまりはない。ただ、そのような構成が、かえって杉山氏の驚異的な博識振りを際立たせることになっている。ただ、杉山氏の著作に共通する2つの短所から星1つ減らし、4つ。
・講演をそのまま文字起こしした1章は、他の本なら一文にまとめられているであろう、他の研究の批判(悪口?)がかなりストレートに長く載せられており、あまり気分のよいものではない。 ・ところどころ、モンゴル・セントリズムに陥っているのではないかというところがある。
ただ一般に流布されているモノの見方と違う見方が提供されており読んで刺激になる。
箱庭内政なので、各文化圏毎に建築物の外見が違っていたりして見た目に
はなかなか楽しいです。私はビザンツ帝国のドーム型の建物が好きで、早く
コンスタンティノープルを落としたいと思っていたのですが、モンゴル高原
からは遠くて、幾つもの国、民族を征服してからでないと辿り着けません。
「ユーラシア大陸は広い!」と実感できるゲームです。
野戦は、連射のできる将軍に蒙古騎兵を率いらせ、敵の第一部隊を集中
攻撃すれば、こちらは無傷で勝ててしまいます。戦術の底の浅さに気付くと
興醒めしてしまい、クリアせずに止めてしまいました。スケールが大きくて
私の好きなユーラシア大陸を舞台にした作品だけに残念です。
この作品は、「信長の野望」「三国志」に並ぶ、当時の光栄の歴史3部作の一角を担っていた作品で、力を入れていただけあって非常に良く仕上がっている。他の2つに比べてコアなファンが少ないからか、この作品で打ち切りになってしまったのが非常に残念だ。チンギスハーンの時代の12世紀末から13世紀中ごろまでの時代は西洋史ならイギリスの英雄リチャード獅子心王(1世)、フランスの英雄フィリップ尊厳王(2世)、ドイツの英雄フリードリヒ赤髭王(1世)が十字軍に参加した時代で、ヨーロッパ中世史を学ぶものなら小躍りしたくなるようなキャストである。その上、守るほうもまたアラブの英雄サラディンである。こちらもイスラムの歴史に詳しいものなら豪華なキャストだと思う。日本でも源頼朝だけでなく源義経や弁慶、那須与一などの英雄が出現している。チンギスハーンだけでなく、この時代は世界史的に見て激動の時代(つまり乱世)で英雄が各地で現れていたのだ。だからとても面白い時代だ。さらに各国の王妃たちが華を添えている。戦って勝った武将の妻を自分の妻妾にできる、オルドシステム(ハーレム、後宮)というものがあって、当時モンゴルで行われた略奪婚を世界的にできるようにしたとんでもないゲームでもある。是非1度やってみてほしいと思います。尚、パワーアップキットでは、14世紀中ごろのアラブの英雄、ティムールや民を建国した朱元璋、金閣寺を立てた足利義満などが出ます。ぜひこちらもやってみるとはまると思いますよ!
学生時代、世界史は好きだった。しかしなぜか中国を中心とした東洋史になると
まったく頭に入ってこなくなるのが不思議だった。
当時は見慣れない漢字のせいだろうと思っていたが、実は中国の皇帝に都合の悪い部分は
隠蔽した上で無理やりつじつまを合わせた胡散臭い「歴史」だったから
納得がいかないので苦手だったのだとわかった。
確かにモンゴルに代表される中央ユーラシア起源の遊牧民を核に世界史を見ると
非常に世界史は理解しやすい。
ただ、なぜ中央ユーラシアから次から次へと先発の民族を凌駕する民族があらわれてきたのか、
なぜその流れが現在は途切れてしまっているのかを明らかにしてくれないと読後に
尻切れトンボな物足りなさが残る。最近の著作では明らかになっているのだろうか。
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