声がいい、これにつきる。
歌の英語も簡単で、とてもいいアルバムです。
Harry Gregson-Williamsによる第二章「Prince Caspian」のサントラ。
一言でレビューするならば、前作をダークなアクションスコアに作り直した、です。
このスコアは何を期待するかで評価が分かれると思います。
前作が大好きで、今作に新キャラクターが出てくる=新たなテーマ曲を期待している人。
この人たちは見事に裏切られるでしょう。
新しい部分もありますが、一度聴いてすぐ耳に残るものではありません。
逆に前作は好きだけども、大人し過ぎたと感じた人は大いに楽しめると思います。
音楽だけで判断すると、子供向きの映画にはもう合わない作りになっていると言うことです。
それだけダークになりました。
(各曲のレビュー)
1. Prince Caspian Flees 10/10
2. The Kings And Queens Of Old 7/10
3. Journey To The How 8/10
4. Arrival At Aslan's How 7/10
5. Raid On The Castle 10/10
6. Miraz Crowned 8/10
7. Sorcery And Sudden Vengeance 7/10
8. The Duel 9/10
9. The Armies Assemble 8/10
10. Battle At Aslan's How 10/10
11. Return Of The Lion 10/10
12. The Door In The Air 8/10
歌は省略。
(SwitchfootのThis Is Homeがおすすめ)
1曲目、前作のメロディをアレンジしたハイペースな曲がCaspianのテーマ曲のようです。
分かる人には分かると思いますが、同じくHGWによる「Kingdom of Heaven」からのコピーも所々現れます。
コーラスとか似てる箇所が...トラック3も...
7点が付いているところは前作との違いがほとんど分からなかった曲。
トラック10の最後も前作のThe Battleとほぼ同じですが...
要するに、前作と比べなければ、このスコアは間違いなく傑作です!
全体としてのまとまりは前作より断然いいと思うので、個人的にはこっちの方が好きですね。
(特に初めてNarniaシリーズのサントラ購入を考えている方へ)
静かで温かいNarniaの世界に浸りたい人には1作目を、
ダークなNarniaの世界に浸りたい、アクションスコアが聴きたい人には2作目をお勧めします。
3作目はHGWからDavid Arnoldへバトンタッチします(監督も変更)。
タイプは全然違いますが彼も素晴らしい作曲家です。
変化を起こすにはいい選択だったと思うので、次がどうなるのか非常に楽しみです。
2010年まで待てるかな...
(輸入盤の方にも載せてます)
ジャケットに惹かれて買いました。デザインといい、色合いといい、紙ジャケの持ち味を十分活かしきっていて、本当に素晴らしい。
ピアノに描かれた青空。これって、ソングライターであるレジーナの心の中の風景を表しているように感じます。
ビアノに向かい、新たな歌との出会いを求めて、自分の心の中へ歩き出していく。
どこへ向かうというあてもないけれど、見上げればどこまでも広がる青空だけが、彼女を静かに見守っている。
はるか「遠く」(far)から。干渉することもなく、助けることもない。
でも、レジーナにはそれで充分なのでしょう。
だからこのアルバムには、ちょっと妙と言うか風変わりというか、でも楽しく、心を和ませてくれる歌がいっぱいです。
天才的とも言えるヴォイスコントロールによるVoと自身で弾くPで、おおよその楽曲のイメージはできている。
それをより分かりやすくするために、手堅いds、bをはじめ、各種ストリングスやチューバなどが、上手くアレンジされています。
裏ジャケでも、ちゃっかり遊んでいます。人をおちょくるのが、ひょっとして趣味とか・・・?
映画『(500)日のサマー』を見て冒頭で流れた「Us」にやられて映画のサントラを買いましたが、それだけでは満たされず、歌詞も気になったのでこちらの日本盤を購入。
手元に届くまでは「もしかしたらアクが強くて苦手かなぁ・・・」と多少の不安もあったのですが、そんな心配は無用でした(笑)
声色を器用に変えながら独特の世界観で歌ってます。少女のような響きもあれば、ものすごく色っぽいというか艶のある響きもあったり。
決して押し付けがましい「私って上手いでしょ??」みたいな歌い方とかではなく、本人の感情がストレートに響くようなエゴのない歌声です。
なんだか懐かしいような気もするし、かと思えば斬新です。要するに一言では表現できないんです。そしてその言葉では言い表せない何かに心を奪われて、気がつけば何度もリピートしてしまってます。
こういう大量生産じゃない音楽ってやっぱり良い。色んな雰囲気の曲があるので聞き飽きないです。かと言って決してアルバムがまとまっていないってわけではない。私と同じように映画観て「Us」が気になった人もそうでない人も一度聴いてみる価値ありですよ。
前作「far」で初めてレジーナを聞いて、随分とユニークな音楽を作るものだと感心しましたが、複数のプロデューサーが関わったその内容は、今にして思えばまだポップだったと感じます。プロデュースは前作でも組んだマイク・エラゾンド、Co-Proがレジーナで作られた本作は、楽器群を絞り込んでアーティストとしてのレジーナをより深堀りした印象の作風であり、どちらがよいというのでなく、音楽のアプローチが違うと考えてください。
今回、彼女の歌とピアノを同時に録音して、あとの音源はオバーダブしたとか。そのせいでしょう、レジーナの歌とピアノの音像は広くなり、微妙なニュアンスが良く表現されています。クラシカルなタッチが増えたピアノには、美しさを感じます。
でも、決して大人しくなったわけではありません。(僕の思う)レジーナらしさ(ミョーな部分や人を食ったようなところ、一方で結構快感なlow/darkな部分)は健在。オススメは、頻繁に変化する曲調が心地よい1、奔放な歌声に魅了される(本人のボイパーも面白い)2、イントロからホーンセクションまですべてがカリビアンな3、励ますような歌詞に似合う優しい歌メロと中間のピアノの展開が良い4、ブルース・レジーナ風の趣の6、強烈なビートに乗せて“らしく”展開する1stシングルの7、あたり。エンディングは、サイモン&ガーファンクル「America」のようなアコG1本バックの短い曲11、後味が良いです。
輸入盤に歌詞がついています。歌詞のテーマに合ったイラスト、写真なども散りばめてあり、目も耳も楽しませてくれるアルバムです。
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