非常に冷静かつ突き放した見解で、エバ・ペロンの人生が描かれていると、 まず思いました。エバ・ペロンは実在したアルゼンチンのファースト・レディの名前です。今から五十年ほどまえに癌で亡くなりました。田舎の貧しい家庭で私生児として産まれた女の子が、現実の厳しさを物ともせず“女優”として成り上がり最後には大統領夫人の座を勝ち取ります。 アンドリュー・ロイド・ウェバーが音楽を担当したミュージカル映画「エビータ」でマドンナが主演を熱演したのは記憶に新しいですが、あの中の女主人公について記された評伝です。 “エビータ”の伝記物は、甘くなることもありますがバーンズ氏は極めて冷静で感情に左右されることがありません。淡々と事実を書き記し、薄い本でありながら、か!なりの情報量を眠らせたお徳な1冊です。 携帯にも便利ですし、白黒ですがエバ・ペロンの生前の写真や生母、旅行中の写真も収まっています。お買い上げになっても決して損はしない1冊だと思います。訳文も大変いいと思いました、いささか硬い文章なのかもしれませんが評伝ですから普通なのではないかと思います。 ご本を読まれながら、ミュージカルのサンドラをかけて御覧になってはいかがでしょう? 読み終えた後、きっとアルゼンチンを身近に感じられるはずです。一人でも多くの方に、是非とも読んでいただきたいです。
自分はエバ・ペロンに関心も持ち、本を読めば読むほど、彼女の実際の写真が見たくなりました。ということで手に取ったのが本書。期待を裏切らない珍しい写真でいっぱいです。エバはきれいだったけれど、ハリウッド女優で成功するまでの美貌ではなかったようです。夫のペロン大統領もなかなか男前でした。写真集ですが、文章もとても詳細で楽しめます。
ミュージカルや映画では悪女的な存在として描かれているが、アルゼンチンの人々にとっては女神でもあり、アルゼンチンの太陽でもあった女性、それが「エバ・ペロン」なのである。 某高校のミュージカルを体験し、エビータについていろいろと調べていくうちにエビータという女性の魅力が分かってきたと思う。 貧しき民衆(デスカミサードと呼ばれる)に常に味方し、積極的に政治活動・福祉政策を行う姿は今の日本に必要な姿勢ではないのだろうか。 普段興味関心を持たない政治に、そして祖国を想う気持ちなどに目を向けるべきではないかと改めて感じた。
アルゼンチンの大統領夫人エバの生涯をミュージカルタッチで描いています。歴史好きな方にも、またミュージカルが好きな方にも楽しめる内容で、主演のマドンナの意外な歌唱力にも気づかせられる映画です。成り上がっていくために次々と男を変えるエバですが、女の私から見てもどこか憎めない魅力があります。歌も軽快な曲からバラードまで様々で、きっとお気に入りの曲が見つかるでしょう。ぜひ見て頂きたい1本です!
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