本書の内容を「世界経済史に過ぎない」とする指摘があるが、
各国経済を歴史的視点から分析する単独科目としての歴史学とは学びの趣旨が異なると思う。
MBAのカリキュラムを考えると経済学で言えばマクロ・ミクロというように、
科目別の教科書やケーススタディを学習するのが一般的であるが、
それではグローバルにビジネスを展開する上で把握すべき各国の経済・政治情勢の実態・全体像
というものが浮かび上がって来ない。
これは、単独科目として世界経済史を学んだ場合でも同じだと思う。
その点から考えると、
ビジネス・政治・経済をグローバルな視点から統合して学ぶBGIEは非常に有効であると思う。
そして本書に示された「世界の動きを8つの軌道で捉える考え方」や、
「国家分析のフレームワーク」・「様々な立場の個人としてのミッション」等の内容は、
各国の歴史・経済・政治情勢といった事実関係や分析だけではなく、
企業戦略(国家戦略)立案のための「世界情勢を包括的に分析する枠組みや読み解き方」について、
簡にして要を得た解説になっていると思う。
しかしながら本書で残念なのは他の方の書評にもあるとおり、
「授業としての躍動感の欠如」と「仲條氏の貢献が乏しいこと」の2点ではないだろうか。
ヴィートー氏は序章で授業について、
「踊りださんばかりの興奮の時間」「さまざまな有益な意見が噴出する」としているが、
印中の国境問題にナーバスになった中国人学生の話以外に、
生徒である「エリート中のエリート」との臨場感ある授業中のやりとりの記述はほとんどない。
さらに共著者としての仲條氏が、
実際にこの授業を受けた上で、何を感じ、何を学び、何をその後に生かしたのか、
その実体験や知見を書くべきだと思うが、「あとがき」だけでは不十分と言わざるを得ない。
そうした内容を本書に期待した読者の方は少なくないと思う。
本書のタイトルは「世界を動かす授業」ではなく「世界の見方の講義録」の方が適切ではないだろうか。
タイトルに魅かれて、なんとなく手にとって見ました。
実際に目次などを見て、各企業に人事担当者が各企業の人事戦略を語っている形式だと知り、
よくある事例集的なものであるのかと思っていましたが、実際には違いました。
実際に読み進めてみると、世界的に超優良企業(GE、ジョンソン&ジョンソン、アメックスなど)
といわれる企業のヴァイスプレジデントやアジアの人事・組織戦略の責任者自らが各企業の
人事のあり方、考え方について生々しく語ってくれています。
本書を読んで、一番感じたことは会社で最も大切にする決してぶれることのない価値基準
を各社が持っており、それらを時代背景に応じて適切に理解を浸透させていることです。
また、それを行っていくことが人事の最も重要な仕事のひとつであると考えていることが
ひしひしと伝わってきました。
また、企業によっては日本独自の人事手法からの脱却の苦労や、自社の本来持つバリューや
価値基準を浸透させるための困難などが描かれたり、リーダー育成やコンピテンシーの導入後
の課題など、かなり実際的なことが書かれており、人事として非常に参考になると同時に読み物
としても非常に面白いものであると思います。
I am an HR professional with a keen interest in the globalization of Japanese HR practices. This book was recommended to me by a colleague and I was very happy to purchase the Japanese version of it and make my best effort to read it through. There are many non-Japanese academics as well as HR practitioners in Japan and overseas who are interested in learning about current and changing HR practices. without access to such books in English (or other languages), many foreigners interested in Japan are still left thinking that Japan is a country that supports life-time employment and that nothing really changes. But as the authors make clear, the requirements for HR professionalism are in a period of change and that HR must evolve in order to remain relevant.
One of the requirements for HR is to embrace diversity...what better way to begin embracing diversity than to start by translating this work into English? This book in English would also have relevance to Japan...we could kill two birds with one stone by having the HR department that is so interested in creating a global company start off by improving their own English communications skills through understanding the content of this book in English.
この商品が 価格と性能で比べるといいのではないでしょうか。少々時間かかってもちゃんとした色でみたいですからね。お薦め商品です。
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