米国のマクロ動向は自分の業務に影響があるので新聞記事を中心に状況把握と分析を行っています。
そんな中で本書を手に取ってみました。
これまでも米国の景気指標をまとめた本はあったのですが、 本書は≪非常に読みやすい≫というのが第一印象です。
その要因を考えてみたところ、次の3つでした;
・まず、解説がポイントをつきながらも簡潔であること。
・次に、目次や見出しが見やすく、分類もわかりやすいので、検索がしやすいこと。 (すぐに目当ての指標の解説ページにたどり着けます)
・そして、読みやすい翻訳であること。(とてもこなれた翻訳だと思います)
米国の景気指標が中心ですが、商品関連指標(銅価格、石油在庫等)、バルチック海運指数、さらには日銀短観なども取り上げ、全部で50の指数が解説されています。
先般、米国の≪消費者信頼感指数≫の記事が新聞に出ていたので、さっそく本書の解説頁を参照しました。 どういう指標なのかといった定義説明のみならず、「…非常に上下しやすいので、早とちりをしないように慎重に判断する必要があります。(中略)細かい動きにとらわれず、3カ月分の平均的な動きがどうなっているかに注目してください。」(P39より引用)といった留意点なども解説されます。 こういう記述があると誤った指標の解釈を防げそうです。
私のように、新聞から米国の経済動向を状況把握されている方々、特に指標を参照されている方々には、とても役立つと思います。
読みやすさ便利さから星5つとしてました。 おすすめです。
著者が日本の証券時代に営業マンとして活躍したときから 外資系金融機関でトップクラスの成績を収めるまでに、 ラザード・フレール・グループの総帥などの ウォール街の大物たちから学んだ教訓などが エピソードとともに収められおり、非常に面白いです。
また、それらの成功法則から、著者が考えた 「成功者になるための15のルール」は、 身近なことのルールではありますが、 「なるほどな〜」と感じた部分が多く、 さっそく実践してみようと思いました。
非常に読みやすく、さくっと読めるので ぜひ一読してみてはいかがでしょうか?
『ウォール街』の続編をオリバー・ストーン監督が製作したということを知って、久方ぶりに視聴して観ましたが(レンタルですけどね)。
とても四半世紀以上前に公開された映画とは思えないほど、生々しくもまったく色褪せていない内容には、ある意味肩をすくめるしかない。
ゴードン・ゲッコー。彼の金融業界に関わる才覚とやり方には多いに学べるところがあるし、単にドライなだけで、なにか間違ったことをしているわけじゃない。
しかし、それでも彼が単なる成金屋としか見えないのは、彼の関心が資本主義の本質や理念からは程遠いところにあるから。
トーマス・エジソンや松下幸之助が後世まで名を残すほどの成功を収めた陰には、彼らの思い描く未来社会の話に耳を傾けて、資金援助、つまり彼らの夢に投資した投資家が少なからずいたのだけど、そのような投資家とゲッコーとの決定的な違いを見分けられる人間は、どれほどいるだろう。
この映画の続編はもう劇場公開されているみたいだけど、ゲッコーの支配下から離れることを恐れた女性と、ゲッコーのやり方を学びながらゲッコーのコピー人間になることを拒んだ青年の、25年後の姿は、ちゃんと描かれているだろうか。
最初はグローバルに活躍するスマートな切れ者という印象でしたが、読み進めるほどに印象が変わっていきました。
やってきたことは意外に地味。上っ面の処世術はかかれていません。学生時代から自分の天命
(グローバルに価値あるものを日本に取り入れる)を自覚して、それを一心に追いかけ続けて
きたストレートな生き方に共感しました。
1970年から現在にいたる世界と日本の経済史を俯瞰し、2010年の日本経済の停滞の原因を探る。1980年代のアメリカ・イギリスのように変革できなかったことが日本の停滞の起点と読めた。 また、日本の良いものを見直そう=モノづくりを見直そう、という流れ・風潮に対する著者の懸念も感じられた。
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