充実の内容で満足です。現在のところ、吹奏楽の情報を得るならバンドジャーナルがもっとも適した雑誌でしょう。さすが老舗だけあって細かなところまで気配りされていますし、執筆者もかつて吹奏楽を経験した人が多く、分かりやすくなっています。今号は新入生が参加できる楽曲が付録でしたが、残念ながらパート譜が来月号の付録です。フルスコアからパート譜を書き起こすのは簡単ですけれど、著作権上の問題が気になって躊躇します。はっきりとパート譜を起こして演奏しても良い、と書いていただくと安心なのですが。いずれにせよ、楽譜がこの雑誌の重要な一部である以上、今号はやや評価を下げざるを得ません。星4つです。
単なる課題曲クリニックの枠を超えた、指導者必見の内容と思います。
レッスンの始めに佐川先生からのワンポイントアドバイスが示された後、本編では具体的にバンドをどの様に指導いくのかがわかりやすく収められています。細かく、時に厳しい要求にもバンドが応えていけるのは、佐川氏のユーモアたっぷりの巧みな話術と音楽に対する情熱が伝わるからに他ありません。曲のアナリーゼ以外にも多くを学べるDVDです。
過去に吹奏楽を経験してきたものには、なかなか面白い本でした。 曲ごとにお勧めの音源も紹介されていて、この本を頼りにCDを探すことができ、 懐かしい思いと、吹奏楽への情熱が湧き上がってきました。
思い出の対象になる年代がちょっと高めですけど、お勧めです。
待望のCD化!おそらくS社が原盤を貸さないために、LPやカセット起こしなのが一部あり残念。しかし繰り返し聴きこんだ演奏は懐かしいの一言に尽きる!できれば「分奏」もボーナストラックで収録してほしかった!!
Q&Aという形式ですので体系的な配列は難しく、質問も多岐にわたるため、どうしても散漫な印象を持ちました。ただ、質問に対しての答えは的確で参考になるでしょう。 若い世代を意識した編集で可愛いイラストが満載です。それが誌面の柔らかさに通じますが、情報量の減少も引き起こしていました。
第1章 楽器演奏のQ&A「基礎編」での「循環呼吸ってなに?」のこたえは「ブレスを取らずに吹き続けられる、便利な呼吸法」とあり、実際の方法が記してありました。ただ本書が必要な高校生にとって、これをマスターする前にもっとすべきことがあると思います。プロのオーボエ奏者には必要な技術ではありますが。 鏡を使ってアンブシュアを確認しようという項目では、口の形とマウスピースの位置関係をイラストで記していました。一旦癖がつくとなかなか矯正できないポイントだと思います。 「ダブルタンギング」の方法は有効です。早く軽くタンギングしなければいけない演奏箇所もあるでしょうから。
第2章 楽器演奏のQ&A「実践編」では、「ハイトーンをうまく出すための練習方法はある?」で譜例を示してトレーニングすることが記してありました。トランペットの音階練習として、これがスムーズに鳴らせるようになるまでが大変です。理屈としては分かるのですが、実践は大変だと思いました。
第3章 楽器メンテナンスQ&Aも有用ですが、項目数が少なく利用できる範囲が限られているのが惜しいです。 第4章 吹奏楽部人間関係楽Q&Aは読み物として面白い内容ですが、必要だったのでしょうか。 第5章 楽譜Q&Aもそうですが、これだけでは不十分です。基本的な楽典や和声学の本を読めば良いのですが、この章の範囲なら指導の先生に聴いた方が早いですね。 第6章 先生と保護者Q&A、第7章 吹奏楽部お役立ちQ&Aも読み物として愉しみました。
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