(本書に比較対象で少し登場するが、)一連の「ハーバード流交渉術」シリーズに通じる具体的実践的事例を体系化した内容で、論理的で読みやすい。ただ、多少ステレオタイプな解説も否めない。ハーバード系(著者はPONだったかな?)っぽい。特別新しい発見ではなく、「まあ、そりゃそうだな」かもしれないが、論理的かつ体系的にまとめられており、「へぇー(知らなかった)」よりも「そうそう」「んだんだ」「うまくまとめられてるな」って感じ。
positions、interests辺りはまさに交渉術やメディエーション。
全体をそのまま実践するにはある程度の訓練が必要かもしれませんが、視点、アプローチとしては知っていて損はない!簡単に取り組めそうな部分もあるので、少しずつ取り入れていってもいいのではないでしょうか。
本書の著者である三橋 貴明氏の連載しているブログ「新世紀のビックブラザーへ」の2012年5月28日付けの記事「ジャパン・コンセンサス」にて、本書の紹介を見つけました。(以下、引用文)
日本が経済成長路線に戻るためには、「デフレ脱却」について国民的コンセンサス(政策合意)がとられなければなりません。そのためには、国民が「デフレ」「デフレ対策」、さらには「インフレ」「インフレ対策」、さらにさらに、日本のデフレ化の背中を押し続けていた「ワシントン・コンセンサス」について知らなければなりません。
というわけで、国民の間でデフレ脱却のための政策合意を作ると同時に、「インフレ対策」である「ワシントン・コンセンサス」にご退場いただくために書き上げた「ジャパン・コンセンサス―国民を豊かにする「最強」の経済政策 」が発売になりました。(引用終了)
浅学な評者は、著者の「ワシントン・コンセンサス」という言葉を知らず、Wikipediaで調べて見るとワシントン・コンセンサスとは、「1980年代を通じて先進諸国の金融機関と国際通貨基金 (IMF)、世界銀行を動揺させた途上国累積債務問題との取り組みにおいて、「最大公約数」(ウィリアムソン)と呼べる以下の10項目の政策を抽出し、列記したものであった。」と何だかよく解らない経緯を辿った経済用語のことですが、その10項目を見て驚きました。
1.財政赤字の是正 2.補助金カットなど財政支出の変更 3.税制改革 4.金利の自由化 5.競争力ある為替レート 6.貿易の自由化 7.直接投資の受け入れ促進 8.国営企業の民営化 9.規制緩和 10.所有権法の確立
「なんじゃこりゃ!?」と叫びたくなる言葉のオンパレードです。これらの一見すると正しそうに見えますが、デフレ下ではトンデモ経済用語のオンパレードであることを説明したのが、本書になります。
もし、ワシントン・コンセンサスの10項目を見て正しいと感じられた方は、必読書と言えるでしょう。目から鱗が落ちること請け合いです。また、三橋氏のブログや三橋氏の他の著作をご覧になられた方にも有用な書かもしれません。
評者自身、三橋氏のブログを見て様々な事実をある程度理解していたつもりが、三橋氏の著作を見て理解が薄かったことに気付かされたことがありました。(具体的な書名は「大マスコミ 疑惑の報道」です)
これらの事実を踏まえて星5つです。
NHKで再放送をやっていましたが、そのことを知っていた上でDVD-BOXを買いました。
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日本では書店等の売上の多く上位が最近はハウツー本だったりします。
癒し(救い)系の本、あなたにも出来る金儲け本、ちょー簡単勉強法の本などなど。
はっきり言えばその多くは毛虫に少し多めに毛が生えたほどの内容だったりします。
ランチを少し安くして(大学生なら学食ぶんを安いものにして)気楽に買うならいいでしょうが、それならこのDVDを買って繰り返し見たほうがぜんぜん有効です。
癒しも金儲けも勉強もすべては意欲です(癒しもですよ!)
このDVDは繰り返し見るに堪え得る内容です。
サンデル教授の講義ももちろんリズムがイイです。
(PS:こうした「白熱」した講義をする教授はアメリカの大学では多くいます。)
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サンデル教授はハーバードのOBではありません。
もちろん優秀な大学のOBのようです(ローズ奨学生だし、オックスフォードにも行っています。)
まさにサンデル教授自身の生きてきた時間が講義する政治哲学の思考の体現かも知れません。
だから熱く説得力があるのです。
人生が「白熱」するには、白熱した者(物・環境)に接触することです。
そのキッカケに必ずこのDVDはなってくれます。
それでこの価格は安いです。
(PS:アマゾンはやっぱりDVD安い♪)
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癒しを求めている人に必要なのは、実はエネルギーです。熱です。
癒し=クールダウン、と思っているととんでもないことになります。
癒されたい人は疲れていたりして案外すでに冷えてしまっているものです。
冷えた人を冷やしたらいったいどういうことに…?!
だから必要なのは「次へ」の白「熱」なのです。
自分を熱で温めるのです!
きっとこのDVDはそのキッカケになってくれます。
元気にしてくれるはずです。
サンデル教授と、多くの学生たちが!
この本では複数の人の対話によって、1人1人では思いつかなかったような創造的なアイデアが生まれて来る事を伝えようとしております。その特徴を本文では以下のようにディスカッションと対比して説明しております。
ディスカッションはピンポンの様なもので、人々は考えをあちこちに打っている状態だ。そしてこのゲームの目的は、勝つか、自分のために得点する事だ」。補足すると、人は自分の意見を正当化する姿勢をとり、他人の意見を排除しようとします。
これに対して、対話では、人を納得させる事や説得する事はやっていけません。お互いの意見をよく聴いて理解出来れば、別の方向へもっと創造的に動けるかもしれないと言っております。
このようになるには、対話できる状態、つまり、かなり長い間、対話にグループとして取り組んでいて、人々が互いに懇意になっていれば思考やコミュニケーションは同一の方向へ収束させようと努力します。この対話には「ルール」というものは有りませんが、例えば役に立つある種の原則を覚えると良いかもしれません。例えば、話す機会は誰にでも均等に与えるというようなものです。
意見が合わない人をどうしたらいいのか?
人はそれぞれに主張を持っています。
そこを全員の合意を得られたら、どれほどいいでしょう。
例えばハンバーガーショップで、
「ピクルスが嫌い」という人と、
「ピクルスは必要だ」という対立。
NLPやアサーションの技術を、
専門用語を使わずにわかりやすく紹介しています。
意見がまとまらないときは、
リーダーとしての権力を使うか、
過半数で決めることになりがちです。
これだと、自分の意見が通らなかった人には不満が残ります。
全員に不満を残さずに、
合意を得ることができたとしたらどんなにいいでしょう?
その解決策が盛り込まれているので、
ビジネスだけでなく、人間関係で一生困らないノウハウが学べます。
GEや、日産がV字回復した際に使われた奇跡の会議方法
というのを学んだことがあります。
その内容を簡単にわかり易く紹介しているところも魅力です。
人をまとめたい、
相手を力で動かすのではなく自発的に動いて欲しい、
という方にはおすすめの一冊です。
あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール (アスカビジネス)
「売れる営業マンになりたかったら相手を知れ!」といわれてもなかなかできない人のための営業質問術 (アスカビジネス)
の著者 松橋良紀
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