本書は3章立て。「第1章:インテリジェンス戦争の舞台裏」では、ゾルゲ事件やリトビネンコ事件から美人スパイ事件や尖閣諸島沖事件に至るまで、インテリジェンス上のさまざまな事件を独自の見解で解説。「第2章:主要各国のインテリジェンス機関」では、CIA考察をはじめ、ロシア・欧州・イスラエル・北朝鮮・中国そしてウィキリークスを取り上げる。「第3章:失われたインテリジェンス大国日本〜新・帝国主義を生き残る知恵」では、『統帥参考』を引用しつつ日本の今後のインテリジェンス戦略を提案。約290ページあるが、文体や構成が歯切れ良いのでスムーズに読める。特定の国の情報だけ専門的に持っているだけではなく全世界の情報をある程度バランスよく押さえておく必要がある時代にふさわしい、道案内の書。
イスラエルという国。 様々な問題を抱え、これといった資源や産業があるわけでない、そんな不安定な国が外交で生き残るのに唯一の資源が「諜報」なのだ。そして世界最強の諜報機関と言われているのが「モサド」なのだ。 この本には、その「モサド」についての話・インタビューが、落合信彦さん独特の力強い文体で書かれている。 日本には「諜報」という言葉はあっても、実態がない。つまり国民レベルでは全く実感できない話だったが、その凄さがヒシヒシと伝わってくる。
ゴリゴリOFTなの好きなので気に入りました。
間違いないですね!!!
トコナメのCD廃盤だしトコナメ聞いたことない人は絶対聞かにゃ駄目だよ!値段も安いしお薦めです!
この翻訳本の出版後、2008年に原書のペーパーバック版の出版あり。序文(Foreword)が追加されていて、その内容が本書の性格を端的に示している。:まず、2008年という、外交的・政治的に重要な年を目印として、アメリカ、北朝鮮、東南アジア、中近東、その他諸々の国の情勢をすべて念頭に入れた上で、自国に有利な一手を打っていく、という手法が語られている。また、それが、チェスボードの所有者には決してなれない国(=超大国以外の国)の道だという達観がある。こうした用意周到さは日本も見習うべきである。著者は原書ペーパーバック版前書で「この本は単なる自伝・諜報本ではなく、自国のために何らかの形で役に立ちたいと願う全ての人々の力になるための本」だと述べている。これらを念頭において各章を読むと、記述された出来事が、単なる回顧録ではなく「世界というチェスボード上でのチェスの打ち方の教本」であることに読み手は気づくだろう。
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