この書籍は,チャールズ&レイ・イームズ夫妻が1968年に製作した短編映画「Powers of Ten」をもとに製作された.肉眼ではとても見えない,素粒子レベルのミクロの世界から,我々がいまだ行き着くとこができない,宇宙のスケールまで,ページごとに10倍のスケールへ我々を誘ってくれる.映画にくらべて,書籍ではそれぞれのスケールに関する興味深い説明を読みながら,じっくり立ち止まることができる.本当の意味で科学に興味を持つための必読書だ.
ゼロに関する雑学的知識の寄せ集めなのだが、体系的に書かれているようにも見えるから不思議な1冊。
とにもかくにも内容がぎっしり詰まっているので、読了後には嘆息すら漏れる感じ。
文章は読み易いし、説明も平易で、一般向け。
かと言って、子供騙し的な平たい内容ではなく、書かれている知識自体はいずれも穿たれている。
寧ろ、ゼロに託けた博学知的エンターテインメントとでも言えるんじゃないか。
よかった。映画として振り返れば ただのミュージシャン映画とも振り返れるが レイ・チャールズの知らなかった側面を知ることが出来て、感動と尊敬を得た。
ピアノソロ20曲と弾き語り17曲収録、 同じ曲で2譜があるのは17曲です。 独りでも楽しめるし、アンサンブル 又は歌の伴奏にも使えます。 弾き語りの歌詞はメロディの下に もちろんありますが、楽譜1枚目の最初に 全歌詞が印刷してるので とても良心的なよい作りだと思います。
ソウル草創期の巨人レイ・チャールズの自伝。 レイの音楽観ついてはもちろんのこと、アメリカ、宗教、人種差別、麻薬、女性と様々な分野について語られています。 ジェームス・ブラウンの自伝でも思いましたが、とにかく精神的にも肉体的にもタフで、 五十年代から六十年代にかけて黒人ミュージシャンが音楽の名声だけでなく、 ビジネスとしても成功することが、いかに大変だったのかが、 誇張されない等身大の言葉で綴られています。 その語り口は、派手なことを嫌う誠実な人柄が伺え、 レイ本人から直接語られているような気にさえなります。 レイの音楽に興味がある人は、ゴスペル(聖なる音楽)とブルース(俗なる音楽)の融合させるアイデアはいかにして生まれたのか、 カントリー(白人の音楽)を取り上げるのに黒人として葛藤はなかったのかなど、 その創作の秘密に少し触れられます。 レイの創作過程は、さまざまな音楽的な要素が交じり合い融合し、それが新しい音楽スタイルを生み出す要因となっています。 ただレイが影響を受けたミュージシャンの名前がたくさん出てくるので、 その人達の音楽を知らないとその核を理解するのが難しいかもしれません。 巻末に増補として、晩年のレイの様子が描かれていますが、 死を何よりも怖れていたレイの取り乱し方に、涙無しでは、とても読むことができません。 誰にでも平等に死は訪れるとは言うものの、盲目という闇の世界に生きたレイが、 死という無の世界へ導かれていく恐怖は、常人では想像を絶する心境だったのだろうと察します。 レイの音楽が好きで、また映画を観て、 少しでもその人物像に触れてみたいと思った方に、お勧めの本です。
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