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王国燃ゆ―小説大友宗麟 (人物文庫)
戦国武将並びに女性のキリシタン人物の小説は数多く読んだが、これほど当時のキリスト教を背景にした小説は初めてだ。キリシタンになったばっかりに儚くも悲しく人生とは何かを問いかけてくる。歴史小説206作品目の感想。
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白球残映 (文春文庫)
思春期の頃,年上の女性に密かに寄せた淡い恋心。亡くして初めて知る父親の一面。片やトレードに出されたベテラン・プロ野球選手,片やリストラ進行中の会社に務める中堅会社員という岐路に立たされた2人の男の心境。輝かしい成績を残しながら家族愛のために突如プロ球界を去った男のその後。
野球をモチーフに,男なら誰でも経験するであろうほろ苦い思い出,挫折,郷愁などをさわやかに描いた短編集(5編のうち野球の描写が全くないものが1編ある)。素朴だが,素直に共感し胸に染みる傑作。
最近,ファンの意向を無視してプロ野球の枠組みを勝手に決めようとする傍若無人なプロ球団経営者がいるが,そんな人にこそ,この作品を読んで欲しいもの。プロ野球選手に憧れ,ただ無心に白球を追いかけた少年時代は誰にだってあったはずだし,そんな純粋な子供の夢はついえても,野球を愛する気持ちは大人になっても忘れない人が世の中にはたくさんいるはず。そうした人々が支えてきたのが今の日本プロ野球だと思うのだが・・・。こんな夢も希望もない殺伐とした世の中だからこそ,かえってまぶしく感じられる作品だ。
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甚五郎異聞
どこまで史実で、どこから創作か、は、置いておいて。
物語として面白い!!
甚五郎やその師匠の目を通して、政治と建築物の歴史が語られる。
本阿弥光悦や、宮本武蔵などとの交流の様子も興味深い。
島原の乱で終わり、は、あまりにもあっけないが、資料の無さ故の事だろう。
神社・仏閣をお参りする折りの、眼のやりどころを変える1冊。
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光村ライブラリー・中学校編 2巻 車掌の本分 ほか
「車掌の本分」を中学のとき、教科書で読んだときは衝撃的でした。
お猿さんの話かっ!というのもありましたが、
人生で初めて「働く」「モチベーション」といったことを
意識した瞬間かもしれません。
なので、仕事でちょっとつまずいたとき、
読み返したいなぁ、と思うことがあったのですが
文庫は絶版のようで入手できず、残念な思いをしていました。
ところが、ある日、あきらめずに検索していたらこの本を発見。
車掌の本分意外にも、いい作品がはいっていておもしろかったです。
それと活字も教科書体でなつかしい雰囲気を
味わうことができました。