TVアニメシリーズ 『ぼのぼの』 DVD-BOX vol.2
VHSに録画して持ってはいるのですが、やはり画質のいいDVDで観たくて買ってしまいました。しかも1と2一緒の大人買い! 財布には響きましたが、買って良かった! 躊躇する気持ちを足払いして、どんと買っちまいました。何度観ても飽きませんねえ。ぼのぼのは即断即決が不得手でしょうが、あらいぐまくんの意気で買いました。あなたならどちら?
ぼのぼの クモモの木のこと [DVD]
このDVDを2回ぐらい見てから気づきましたが、全作の劇場版「ぼのぼの」にくらべ、ずいぶんと出てくるキャラクターが少なかったです。ビーバーやぼのぼののお父さんなどは、うつっていたけど喋っていなかったという感じで…
他の方がかいているように、おもしろい場面もすかなかった方ですし、1時間と少し2時間映画になれている人には短いかなと感じるでしょう。
あと、私だけかもしれませんが、スナドリネコさんのセリフ(語尾に近い方)が声が小さくて、聞き取りにくかったです。
でも、ぼのぼのファンにとっては、劇場版で、映像で見られるうちの最新作、そしてドラマ性が強い作品なので、新しいぼのぼのとして見れば悪くないでしょう。
TVアニメシリーズ 『ぼのぼの』 DVD-BOX vol.1
アニメで「ぼのぼの」を知った人にとっては、子ども向けの
ほのぼのした作品という印象でしょう。
実際、職場の若い女性たちもアニメ「ぼのぼの」をよく知って
いて、そういう感想でした。
私も最初はアニメから入り、子どもと一緒にのどかに見てま
したが、原作を読んでみると決して子ども向けの作品では
ない。
ほんの些細な一つのネタで一冊の1/3くらいをこれでもかと
丹念に(あるいはしつこく)描き、それでいて飽きさせない。
特にアライグマくんの父親と、家出から帰ってきた母親の無言
のやりとりは、最高傑作と言ってよいでしょう。
そうなると、アニメはもの足りなくなってしまいます。
でも、あえて両方を見比べることをお勧めしたいです。それぞ
れをそれぞれの立場で味わって、好みを決めれば楽しいので
はないでしょうか。
ユリイカ2010年11月号 特集=猫 この愛らしくも不可思議な隣人
ユリイカなんて学生時代以来、本当に久しぶりに手にしました。
小説、漫画、ネット動画などあらゆるジャンルを網羅していて驚きました。小説と漫画については、書き手の猫に対する愛がひしひしと感じられ、みんな猫との歴史(出会いから別れまで)を抱えていて、それを語らせたら止まらないという印象です。
通勤の電車で読むと、自然と心がほのぼのとして仕事の疲れや嫌な気分を忘れてしまう、猫好きにはたまらない本でした。また、このなかで紹介されている作品に興味が涌き、実際に何冊か購入してしまいました。
猫好きにはおすすめの一冊です。
ユリイカ2011年11月号 特集=やくしまるえつこ
話題のユリイカやくしまるえつこ特集号、遂に読了しました。
これまでも何度か雑誌で紹介されることはあったやくしまるえつこと相対性理論ですが、
いかんせんその情報量の少なさ故か、数年前の「STUDIO VOICE」特集のように
フタを空けてみたら内容が的外れで薄っぺらい…みたいな酷いことも少なくありませんでした。
そして遂に<ユリイカ>がやくしまるえつこの特集です。
丸々一冊特集に使っていることもあり、これまで出た雑誌の中でも特集規模はおそらく過去最高でしょう、
これまでの中では最も充実した内容と言っても良い出来だと思います。
何人か「?」な批評家がいるのはユリイカでは毎度お馴染み(笑)いつものことですのでそこはご愛嬌です(笑)
やくしまるえつこ本人の参加しているQ&Aとイラストコーナーと短編小説、やはりこれらが白眉の出来で、最も面白いです。
Q&Aにはそうそうたる各界の大御所が参加していますが、みんなやくしまるえつこの事がとにかく大好きなんだな〜と微笑ましくなります(笑)
彼女の回答はいつも通り端的ながらも確実に的を射ていて、秀逸すぎる言葉のチョイス、その抜群のIQの高さにドキっとさせられます。
イラストはカラーページで分量も多く圧巻、初めて見る絵も多く、いがらしみきおや幾原邦彦との往復書簡まで見れて大満足です。
短編は不思議でちょっとした怖さや不安な気持ちにもさせるような、意外にも純文学っぽい作品で興味深く、完成度が高くて驚きました。
彼女と直接の関わりがあるミュージシャンやサウンドエンジニアや関係者などの
彼女の身近にいる人々の文章は、とてもリアルにその魅力を伝えていて読み応えがあります。
やくしまるえつこのことを「世界の中心」と最初に評したスチャダラパーのボーズ氏の文章は今回も凄く面白いですし、
レコーディングの現場にいるZAK氏や米津氏のエッセイには感動するものがありました。
批評家の文章では、「涼宮ハルヒのユリイカ」にも寄稿していた上田麻由子氏による論考「いつか革命される物語のために」が特に良かったです。
底知れぬ彼女の魅力をほんの少しでも垣間みれた気がする、と思いきや、やっぱり彼女の掌の上で転がされている気になる、そんな一冊でした(笑)