真性ボイラー技師うんちゃんの突撃時事評論

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戦国おんな絵巻 (光文社文庫) この本のタイトルは「戦国おんな絵巻」であるが、内容は「歴史上のおんなよもやま話」という感じで、複数の歴史上の女性にまつわる話をまとめたものであり、面白く気楽に読めるが、中身はなかなか濃い。歴史をおんなという裏舞台から検証すると、当時の歴史上の人物像や出来事の背景が掴め、歴史をより深く理解できる。徳川秀忠のイメージも大きく変わりました。永井路子さんの本はほとんど期待外れがない。
入門早稲田式―速記が書ける 学校の授業中,先生の話は速く,ノートを取り終わらないうちに別の話に進んでいます。できるだけ文字を速く書こうとしてもぐちゃぐちゃになって読めなくなっていました。ある日国会中継を見ていると,議長席の下で数人が何やら書いています。彼らが速記者です。そこで思い立ったのが速記だったのです。

この本で紹介されている早稲田式速記は,速記の中で最も簡単で,速記をする人が最初に勉強するとも言われるものです。この本では五十音に始まり,文を書くときに必要な助詞・助動詞,使用する筆記具まで細かく解説されていて,中学生の僕でも短期間で習得できました。ただ,速記は自然に書けるようになるまで何度も何度も書く根気が必要です。しかしこれができるようになると非常に便利だと思います。


北条政子 (文春文庫) これほどまで見事に北条政子を描いた作品を読んだことが無い.

本書では頼朝と結婚する直前から公暁による実朝暗殺までが,全て政子の視点から描かれている.この時期は動乱の時代であり,ともすれば歴史変遷そのものの面白さに注目するあまり,「北条政子」と銘打ちながらも“頼朝記”や“鎌倉幕府成立史”となりがちな作品も見受けられる.そんな中,本作品では徹底して政子を中心としてストーリーを展開してゆく.作者の政子への想いもしっかり伝わってきて心地よく,自然と政子の人生に吸い寄せられてゆく.
政子に感情移入するがあまり,歴史考察が甘いかと言えばとんでもなく,あとがきにもあるように永井路子は歴史家としての極めて非凡な能力をも作品中で発揮している.

北条政子を知らない人にもよく知る人にもお薦めの一冊である.

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