楠木正成〈上〉 (中公文庫)
楠木正成が足を使って人と会い、情報を収集する中で
人を信じる事や決めた事を貫こうとする姿が描かれています。
歴史を代表する忠義の人とはいえ、
最初から筋が通っていたというよりは、悩みながらであった事など
人物描写にとても共感できました。
終盤になるにつれて、熱い気持ちがわいてくるような本だと思います。
知人の経営者と幕末や戦後を語る際、
いつも北方謙三の「楠木正成」を読んで欲しいと言っていました。
創作の部分もかなり多いとは思いますが、
歴史を語る際には確かに読んでおくべき1冊と私も思いました。
全曲集
みんなが知ってる有名なヒット曲が結構収録されてるけど、私はむしろ一般的に知名度の低い、その他の曲の方に注目してほしいです。特に『オーティスを聞きながら』なんか最高ですね!千葉さんのか細い声がまた曲の雰囲気にマッチしていて、特にギターソロは泣きまくっていて素晴らしいです。他には『北の叙情詩』、『荒野より』、『遥かなる人』、『えきすとら』、なんかが特に好きです。『そんぐふぁあゆう』は3人みんなが歌っていて、ハモリも美しい。『故郷未だ忘れ難く』なんか、夜寝る前電気を消して聴くと一人暮らしの身にこたえます(大学生なもので)。海援隊は、昭和をほとんど体験したことのない私にも、何故かあの時代にノスタルジックのようなものを感じることができる、素晴らしいバンドだと思います。
バカチンたちに捧げるバラード 武田鉄矢の人生相談
正直、大嫌いだったんですよ。長い間。
だってギラギラしていて「俺が俺が」ってイメージで。
かっこ悪いし、あざとい。と思って敬遠してきました。
しかし外国人の奥様が毎週登場するテレビ番組の司会者を
されているのを見て「あれっ?」と思ったんです。
軽妙洒脱で面白いしさりげない言葉がとても優しい。
特に亡くなった旦那さんのことを「死んでから働く人も
いるんですよ」とおっしゃったのにドキっとしました。
こんなすごいことを言える人だったのかと。
それで本書を読んでみました。
あったかいですね〜!この気持ちの優しさは何でしょうか。
本当にビックリしたし、いろんなエピソードや笑いを
織り交ぜつつ、相手に届くようにしみじみと語っています。
「週刊プレイボーイ」連載をまとめたそうですが
悩みって誰にでもあるんだなあとあらためて思いました。
そして悩みを乗り越えていく力も、きっとみんなが
はじめからもっているに違いない。と感動しました。
これは本当におすすめできます。面白かったです。
きっと武田さん本人が自分の弱さやだめなところを
受け入れることで、他人を許容できるようになって、
そのふところの広さ、余裕、ユーモア、強さに裏打ち
された優しさをゆったりと表現してくれるように
なったんでしょうね。読んで本当によかったです。
贈る言葉
この前,このCD(贈る言葉 Sengle)を買いました。
この曲は,海援隊が1979年にレコードリリースをして大ヒットした海援隊さんの名曲ともいえる「贈る言葉」の武田鉄矢ソロ版。
3年B組金八先生で有名になった武田鉄矢の贈る言葉です。
昭和の名曲が現代によみがえってきます。
買って聴く価値ありです。みなさんもどうぞ。ぼくが自信をもって勧めます!!。
無から出た錆
キラーチューンはなんと言っても1曲目の『長い話』。
落ち着いた柔らかなメロディ。
冬の暖かな暖炉の前だろうか、それとも夏の夜 静かな波打ち際だろうか。
ゆったりと時が流れる中、口は出せなかったような思い出を 静かな声で流れるように紡いでいく
……ほろりと涙がこぼれそうな一曲である。
惜しむらくは『私を辿る物語』が、フルコーラスで収録されていないことか。
アルバムの最後を締めくくるには、短いほうが雰囲気がでていいのかもしれないが…ぜひこの名曲は、完全収録してほしかった。
全体的に落ち着いた歌が多い。
1stにあったひんやりとした水晶のような感じは少なくなった。冷たく碧かった世界に、暖かいランタンの光を燈したようである。
だが、その曲にまどろんでいる中に飛び込んでくる詩には、心の隙間を刺すような殺し文句がいくつも隠れている。
普段なら引いてしまうような台詞なのだが、そう感じさせないのが、彼女の歌唱力の術なのだろう。
彼女の声に耳を傾けていると、胸のつっかえがすぅ〜っと溶けて楽になれ、カウンセリングを受けているような気さえしてくる。
心の癒しを求めている方、癒してあげたいと感じている方に、ぜひオススメの一枚だ。