ストーリー・オブ・アイ(紙ジャケット仕様)
1976年リリースのファーストアルバム・・・個人的に彼のアルバムはこれしか聴いた事がないけれど、間違いなく名盤でしょう。内容は、プログレッシヴJAZZROCKにブラジリアンテイストをまぶした感じで、当時で言うまさにクロスオーヴァーな仕上がりです・・・テンション漲る演奏は、本当素晴らしい!イエス絡みのソロとしては、クリススクワイアのアルバムに匹敵しますね。パトリックを支えるメンバーは、ジェフバーリン(B)・アルフォンソムゾーン(Dr:アナログA1〜7)・アンディニューマーク(Dr:アナログB8〜14)・レイゴメス(G)・・・ボーカルにジョンマクバーニー(ジョンアンダーソンにやや似かな)と言う人。メンツに「!」ときたら、聴いて損なしですね。
メロトロン・レジェンド~チェンバリンとメロトロンの数奇な物語~[DVD]
高校の時、渋谷NHK放送センター近くの楽器屋にあった400S(Strings,Flute,Brassの3種だった)を鳴らした。
店員が上蓋を開けて中を見せてくれたのを思い出す。
いや〜、これがあのメロトロンかと思うと感動しましたよ!
パトリック・モラーツIII(紙ジャケット仕様)
Refugee、Yesで名を馳せたPatrick Morazの、“ブラジル三部作”の最期の作品。
ブラジルというよりはアマゾンを想起させるオープニングに始まる本作は三部作の中では一番ポップよりかも。
粘っこいmoogの音色は以前と変わらだが、プログレっつーには明るすぎる楽曲のオンパレード。
2曲目の「Temples of Joy」は後のBill Brufordとの共作二作目でもオープニングを飾った曲。自分は大好きですが、所謂PINK FLOYDなどのプログレとは真逆の音楽。FLOYDもかなりのメジャーではあるが、聞き易さという面では、このアルバムはかなり一般向けのものと言えるのではないか。
私は三部作の中では一番好きです。
Relayer
ジョン・アンダーソンの個性が強く発揮された大作だと思います。
メンバーは、ジョン・アンダーソン、クリス・スクワイア、スティーブ・ハムに加え、前作からビル・ブラッフォードの替りに加入したドラムのアラン・ホワイト、今回、リック・ウエイクマンと交代したパトリック・モラーツ。
リック・ウエイクマンの脱退は大きな話題になったが、それを感じさせない程完成された作品だと思います。
「危機」で作り上げたジョンの音楽世界は、「海洋地形学の歴史」でやや冗長になったような感じを受けましたが、再びこの作品で凝縮させた作品を作り上げたのではないでしょうか。
「危機」でイエスのファンになった人には、お薦めの作品です。
フラッグス(紙ジャケット仕様)
パトリック・モラーツとビル・ブラッフォードの共作第2弾は、前作同様、ふたりのインタープレイを軸にしながらも、電子楽器やエレクトリック・ドラムを導入した作品です。
M1「TEMPLES OF JOY」はパトリックの1978年のソロ・アルバム「PATRICK MORAZ」に入っていた明るい曲。
M2は生ピアノとドラムの演奏でジャズ風。アグレッシヴなインタープレイが聴きものです。
M3はパトリックのファンタジックなソロ演奏。パトリックにしてはほのぼのとした曲。
M4はサンバ調、M5はプログレ調でいずれもパトリックらしい曲。
M6はサンプリングを多用し、ドラムも含めてエレクトリック楽器のみによる近未来的な作品。
M7「THE DRUM ALSO WALTZES」はエレクトリック・ドラムのソロで、マックス・ローチのドラムソロ曲のカバー。オリジナルはアルバム「限りなきドラム(Drums Unlimited)」に入っています。
M8は再び生ピアノとドラムの演奏で、セロニアス・モンクのような曲。パトリックの演奏もモダン・ジャズ寄りで面白いです。
M9も生ピアノとドラムの演奏。グランドピアノの隅から隅まで使った、現代音楽のような小品。
M10はエレクトリックでファンキーな雰囲気の曲。パトリックのシンセのソロが聴きもの。
やや散漫な印象の曲(M6,M10)もありますが、パトリックの音楽的な幅広さが存分に発揮されており、なにより個性的で腕が立つふたりの共演だけに、やはり面白いアルバムです。