Killing Joke
KILLING JOKEを初めて聴いたのは、3rdでした。理由は至って単純。当時、田舎の輸入レコード店にそれしか置いていなかったからです。
雑誌のレヴューで想像していたより、POPな印象‥‥。やはり、1stと2ndを聴かなければと思い、レコード店で注文して待つこと、約2〜3ヶ月。
やっと手に入れたレコードに針を落とした瞬間、飛び込んできた攻撃かつ危険なサウンド!これだよ、これ!って‥‥、一人で興奮していました。
重くヘビーなビートに、JAZ COLEMAN独特なVoが絡みつく!暗黒の世界に引きずり込まれていくような感覚。頭の中がクラクラする。
70'PUNKでも、ハードコアでもない、KILLING JOKEというジャンルのサウンド。現在は、ポスト・パンクとかに振り分けられているらしいけど‥‥。
★レコードを注文した時、KILLING JOKEを聴くなんて、珍しいって言われたことを、鮮明に覚えています。(83年頃だったと思います。)
Batman: Killing Joke
バットマンの最大の敵ジョーカー。人間の尊厳を無視し人々を何の感情もなく殺していく…彼はまたも脱獄し、一人の男を狂気に導こうとするが…しかし、それを行おうとした時、狂気の男の心の奥に潜む悲しき記憶が蘇る…狂気にならずにはいられなかった、その記憶とは…!?
Batman: The Killing Joke
初出は、1988年。旧装版は左下のプリントロゴのデザインが違っていたりします。
翻訳版もあるのですが、かなり値上がりしているので、こちらの英語新装版はお得。
とても重たい話ですが、80年代の作品にしては絵も綺麗で、比較的すっきりと読みやすいです。
バットマンの宿敵・ジョーカーの出自については諸説ありますが、この本ではバットマンのせいでジョーカーが生まれてしまった設定となっています。
バットマンの歴史においてこの本の占める位置としては、ゴードン本部長の義娘バーバラ・ゴードンこと「バットガール」が、何故車椅子の「オラクル」にならなければいけなくなったか、その原因となる事件が起こるキーポイント作品。
ジョーカーの悲哀も丁寧に描かれていますが、バットガールを好きな方にとっては、ジョーカーに腹の底から怒りを覚えずにはいられない本です。
アメリカの銃社会と性犯罪に対して、巨匠アラン・ムーアが大いなる波紋を投げかける名作。
バットマン:キリングジョーク 完全版 (ShoPro books)
完全版は、以前ジャイブから発売された版と比べると、ブライアン・ボランドによる「再リテイク」と定義した方がいいと思います。
以前の版のカラーリングは、けばけばしい色彩による狂気、幻影が炸裂していました。しかしアーティストのボランドはこのカラーリングには失望したらしく
待望の自身による再カラーリングとのことです。生々しい「赤」が強調され、回想シーンはモノトーン、海老だけ色がついていたり、完全に演出として再定義された版になります。
そして描き足し、修正が非常に細かく、ボランドの線による小道具、人物などがとても見やすくなされています。これを大人しいと見るか、落ち着いていると見るかは人それぞれでしょう。
以前の版を持っている人ほど楽しめる本であることに間違いありません。
「罪なき市民」は以前小学館プロダクションから出版された「ブラック&ホワイト」に収録されていた作品ですが、これは白黒だったのを今回の収録にあたり全てにカラーリングを施し、
またボランドの緻密な作画とカラー化された喜びを満喫できる内容となっております。
Absolute Dissent
オリジナル・メンバー4人による20数年振りの作品。2枚組デラックス盤ではメタリカ、ヘルメット、フー・ファイターズ、マッドカプセルマーケット等によるカヴァー集がボーナスCDで付いている。これらのアーティスト名のバラエティが象徴するように、このバンドはハードコア、インダストリアル、メタル、パンク等の分かりやすいジャンル区分の狭間でオリジナルな音を追求してきただけあって、重い音が好きな幅広いリスナーに受け入れられてきた反面、初めて聴くリスナーでも分かりやすいように音を形容するのが難しい人達でもあった。これが彼らの孤高感を高めてきたと同時に、日本で今一つ売れない理由でもあったのだろうと思う。
ヘヴィーに纏められた音はよく練られており、ドラマチックですらある。往時からのしぶといファンにも若いリスナーにもどちらにも受け入れられるであろう、熱の篭った快作に仕上がっている。(しっかり今の音になってるじゃないかというのが、新鮮な驚きですらある。)ヘヴィー・パンクの4曲目の後に続く5曲目はユースの個性が前面に出たテクノ・チューンなのだが、この曲が浮いていないのは全曲通してギターとドラムが荒々しく鳴っているからだ。せっかくのデビュー30周年企画なんだから、この5曲目みたいなダンス方向で安直に一枚纏めればもっと売れ線になったのだろうが、全くそういう色気を出さずにひたすら重く押してきたあたりが、この人達らしい。