ひだまりゼリー (角川文庫)
ほかのレビュアーの方が、本書のハートウォーミングな味わいを強調されているので、当方はユーモラスな部分をピックアップしよう。
たとえば、「となりのおばさん」の、となりのおばさんの「強さ」に対する、猛烈な好奇心。子どもの心理の臆面のなさがあけすけに語られて、思わず吹きだしてしまった。
たとえば、「給食の時間」の、担任教師に対するクラス全体の「不思議な結束力」。必死さが、なんだか可笑しさを誘う。
たとえば、「ブルーヒップ」。家族間の遠慮のなさゆえの滑稽さが、ツボをついた文章で、見事に立ち現れる。
心ほぐれる「おばあちゃんの約束」も、お祖母さまの力強い姿に、思わず解顔してしまう。
気になったタイトルのものから拾い読みしていって、なんだか向田邦子のエッセイに通ずるものがあるな、と思っていたら、前のほうにある「カレンダー」のなかに、向田のエッセイに言及する箇所があって、思わず得心が行った。文章から受ける印象は違うが、通ずるところがあるのは、家族に関する出来事を綴っているのが、今も昔も変らぬ人びとの営みを写し取っているように感ぜられることである。生活の記憶は、個々人の感情の、そのまた向こう側にある。そのときどきの感情は、そのまわりの風景と密にからみあい、濃縮され濾過されるのだろう。『ひだまりゼリー』の作者は、そのことを熟知している。
思えば、今の若い人に、こういう文章を書けるひとは、ずいぶんいなくなってしまった――気がする。
ぼくんちに、マツイヒデキ!? (学研おはなし絵本)
すごい!絵本の表現もさることながら、それを可能たらしめた松井選手が!
突然、家にやってくる意外な訪問者は絵本で色々みてきました。
しかし今活躍中のスポーツ選手がお茶の間に飛び出てくるなんてビックリ。
まあ、人の言葉を話す動物や時代を超えて恐竜がやってくることに比べれば、
松井選手がテレビから飛び出すことのほうが可能性は高いと言えよう。
なんてったって実在しているのですから。
絵本の展開としては、人間世界に出現した恐竜やドラゴンと同列の扱い方です。
大リーグという、子どもにとってはテレビの向こう側にあるファンタジーの世界から
やってくることを考えると納得。男の子の家に飛び出た松井選手が申し訳なさそうに
部屋の片付けをしたり、不器用におにぎりを作る姿はリアルで笑えた。
そして、火を吹いたり空を飛んだりするかわりに、バットを使って超人ぶりを
発揮するあたりは大興奮ものです。
これがイチローだったらテキパキとやっちゃいそうだし、中田英寿だったら
説教されそうな気がする。怪獣に近い松井選手だからいいんだろうなあ。
最後はテレビの向こうへ戻るかと思いきや、今度は絵本の中からこっちへ
飛び出してくる勢い。すべて松井選手のキャラクターだからこそ成せる技と言える。
ドラマCD らき☆すた
買ったのはアニメ化よりかなり前ですが
このキャストでアニメ化した方が断然クオリティ高かったはず
正直アニメキャストは京アニが権利買ったから総変えになってるけど
アニメはハルヒの人気を貰っただけだろ
広橋のこなたは元気があって面白かったと思うよ
もっとまともなレビュー描きたかったけど愚痴になってるんでもう書くのだるくなりましたw
anim.o.v.e 02(DVD付)
率直な感想として、カヴァー曲の安定感が『01』に比べて格段に増したと思います。
そもそも系統が近い『愛しさと せつなさと 心強さと』はもちろん『アンインストール』や『Shangri-La』など、原曲がm.o.v.eのイメージからかなり離れた場所にある曲も、ほとんど違和感なく聴けました。
前作は全体的に不安定というか、統一されていない部分も多かっただけに今作もその点が大きな不安材料でしたが、どうやら杞憂と片付けて問題なさそうです。
コラボ楽曲では『Monster Explosion』『One Way Train』はyuriさん不在。時期的にやはり難しい面があったのかも。
しかしそこはm.o.v.eの盛り上げ役であるmotsuさんが如何なく存在感を発揮しているので無問題。『Monster Explosion』のテンションが異常。あまりの暑苦しさに吹きそうになりました(褒めてます)。
でも『One Way Train』はイマイチ…
曲も音の面では悪くないし、浅野さん・鷲崎さんのボーカルもすばらしいの一言でしたが、浅野さんと鷲崎さんのパートが入り乱れすぎて、両氏の声をじっくり堪能できない…ような気がします。
構成の問題でしょうね。もう少しそれぞれを引き立てられる構成だったらよりよかったと思います。
DVDはネットで途中まで公開されていた『愛しさと せつなさと 心強さと』のPVフルサイズの日本語verと英語ver。そしてリリィシーケンサーの基本的な使用方法などを収録した『午前三時のボカロ講座』が収録。
PVはアニメです。ストーリーは現状オマケ程度かも知れませんが、今後の展開如何で良くも悪くも変わるかと。
『午前三時のボカロ講座』はボカロ初心者の私としては分かりやすくて良かったです。リリィシーケンサーも結構楽しいし。
まぁ最初に見たときはmotsuさんとYAMAHAの担当者さんの掛け合いに聞き入ってマトモに見れませんでしたがw
m.o.v.e×アニソンというある種の無謀に挑戦するアルバムの第2作目ですが個人的な評価は、ある程度の方向性も固まってきていて今後の展望も期待できる良いアルバムだったと感じました。
とは言え生粋のアニソンファンの皆さんにどう受け取られるかは微妙かもですがw
あくまで『m.o.v.eの』アニソンカヴァーアルバムという点ではすばらしい出来だと思います。
『03』も楽しみ。
魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st<初回限定版> [Blu-ray]
TVシリーズの1期の劇場版リメイク。
劇場では見ていないので、これが初見。
基本ストーリーはTVシリーズを踏襲しているが(当然多少の省略・統合はある)、うまく話をつなげて、単なる総集編ではなくきちんとひとつの物語になっている。
また、リメイクにありがちな「新しい要素を入れてやろう」的な余分な付け加えもほとんどなく好印象。
唯一、リニス関連の回想が追加要素だが、これはこれでプレシア・フェイトの立ち位置が明確になっていいと思う
オーディオコメンタリは、14年後の元機動六課のフォワードの面々(スバル・ティアナ・エリオ・キャロ)となのは・フェイト、それにヴィヴィオによるキャラクタコメンタリ。
人数が多いのでトラックごとに交代でコメントしているけど、トラックの切り替え部分で妙な間があくのがちょっと不満といえば不満かな。
個人的にはなのはシリーズではA'sが一番気に入っているので、それのリメイクがあればいいなぁ・・・と期待。
#そのまえにA'sをボックスで出してくれるとありがたいが