特攻野郎Aチーム THE MOVIE [DVD]
アメリカというお国柄なのだろうか、とにかくどこまでもサービス精神にあふれた作品で、根っからのエンターテインメント映画である。
陽気で明るく、本物の娯楽を追求したオリジナルと、ちっとも引けをとることもなく(若干、舞台設定を変えているが)、現代らしく、上手にCGを駆使した作品に仕上がっている。
注目していただきたいのは、エンディング・クレジットが終わってからのオマケだ。
なんだかものすごく得した気分だし、嬉しい一コマだ。新旧含めて、『特攻野郎Aチーム』は、最高のアクション・コメディなのだ。
Brian Wilson Reimagines Gershwin
イマジネーションや、ラッキー・オールド・ザ・サンの流れは、ここへ繋がってたのですね。
ポップスで涙か溢れてくるのは、ロジャーニコルスか、ブライアンウィルソンくらいではないでしょうか。
故郷、親友、昔の恋人のような、何処か懐かしいメロディに包まれたようで、泣けます。
Rarities
”同じ楽曲に2度も、3度も金払わすなー”なんておっしゃってる方がいらっしゃいますが、それが”ベスト”なんじゃないですか?
にもかかわらず新曲(本邦初CD化)なんかも入ってるし大変サービス精神旺盛なアルバムに仕上がってるように思います。(カラオケCD付き)
私は”買い”だと思います。
ペット・サウンズ (新潮クレスト・ブックス)
「ペット・サウンズ」と村上春樹の邂逅に、素直に感動できるか、うがった見方をするか、それは人それぞれだ。おそらく、その人が「ペット・サウンズ」から本書を見出すか、村上氏の側から見出すか、あるいはそもそも、この2者の組み合わせに打算や話題つくりといった胡散臭さを感じるか、で評価が変わってくるのだろう。
まず私のスタンスを明確にしておくと、ブライアン・ウィルソンの大ファンで、村上氏の作品はほとんど未読。
そのスタンスで本書を評価すると、内容自体、特に「ペット・サウンズ」に対する音楽的考察は新しくもない。読みどころは、それが筆者の多感な半生とともにビビッドに記されている点につきる。なぜなら「ペット・サウンズ」が多感で無垢な精神性に呼応する作品であり、多感で無垢な精神性とは、誰にでも内在しているからだ。それが表出するか否か、自覚できるか否かの違いだけだ。
さらに言うと、最も嬉しかったは村上氏の訳者あとがきだ。村上氏は「ペット・サウンズ」が心底好きであり、一人でも多くの人にこのアルバムを聴いて欲しくて本書の翻訳を引き受けたのだそうだ。これを「無垢」とは言うまい。それほど私もお子様ではない。しかし、その村上氏の思いがあるからこそ、の分かりやすく言葉選びのセンス抜群(と感じられる)訳文の魅力が十分感じられた。