Sandman, The: Endless Nights (Sandman (Graphic Novels))
サンドマンの本編終了後に発表された番外編で、エンドレスひとりひとりを主人公をする7章(それぞれ違う画家)で構成されています。
ディスペアとデスティニーはコマ割せず、アーティスティックな散文詩のような感じ。
他はストーリー性があります。デスとディストラクションは絵柄も話も普通のコミック仕立て、ドリームは綺麗な水彩風の絵。
この本で印象に残ったのは、ディザイアとデリリアムの話。
前者は古代ヨーロッパが舞台で、族長となる青年を愛した情熱的な女性が主人公です。ヒロインは魔女に「私が彼を望むのと同じくらい、彼に私を望ませて」と願います。これまで、ディザイアが今ひとつ美しく描かれてこなかったのが不満だったのですが、エロティックなタロットカードで知られるミロ・マナラのディザイアは、欲望という名にふさわしい美しさで、「これだ!」という感じです。
デリリアムの方は、本編の後日譚にもなっていて、例によって迷子になってしまった感じの彼女を救うことが、現実社会で心の病気になってしまった少女を救うことと重なっています。
終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
クリスティの作品は色々読んでいますが、この作品にはびっくり。
まず、書き方からして違う。スティーブン・キングのファンでもある私ですが、この作品がキング作と言われても違和感がないくらいです。
ラストも素晴らしい!確かに、苦言を呈す人もいるとは思いますが、十分「フェア」でしょう。
クリスティの底知れぬ奥行きを味わえた作品です。 最高!
エンドレスナイト デジタル・リマスター版(ユニバーサル・セレクション2008年第11弾)【初回生産限定】 [DVD]
犯人は誰なのか、全然わからなかったのだが、意外な真犯人に大変驚いた。最後まで、結末がわからないので、あっけにとられる。そういう意味で、原作のアガサ・クリスティの才能をとても感じた。この作品に出てくる風景も、そして、エリーの歌う歌も素敵で、脳裏に焼きついた。これを機に、この原作者の、他の作品にも興味を持った。
ENDLESS NIGHT
最近はコラボレイトの人選もお楽しみの一つになってきた中、本作においてはプロデュースにRAM RIDER、
そして、スチャダラパーBOSEくんをお迎えした強力体制。
RAMちゃんお得意の、キラッキラ☆に展開するクールなダンスサウンドが最高のグルーヴ!
トレンドのエレクトロ〜ハウスに重心は置きつつ、それでもこの何とも言い難いスムースさはやはり
「アゲアゲ」感をこそ強調したり、カッコヨさげなフレーズを振りかざすだけに終始するばかりの人たちが目につくなか
この絶妙な、「品のよさ」はやはり得難く、貴重な態度でしょう。
当然、メロディーラインのダウナーさの関係もあるんでしょうが、それも含めキレイに仕上げていて、流石。
またHALCALIふたりのボーカルも、今夜はブギーバックでの際にはっと気づいたんだケドも
またこちらもSmoooooothy!な、訳で、食い合わせがよろしくない訳がないという。
BOSEくんのRapによって生み出されるedge、それがまた楽曲に起伏を生んでるのが面白い。
上手に計算されてるな〜。
モチロン、お家芸でもある脱力感も抜かりなし!
このベクトルでアルバム一枚やっちゃって!っていう期待を掻き立てるほどのモノ。
終りなき夜に生れつく(クリスティー文庫)
クリスティにその親しみ易さゆえにコージーミステリ的なイメージを抱いている人にこそ読んで欲しい隠れた傑作。(コージー派を軽んじている訳ではない、念の為)
ダークでロマンティックで怖ろしく残酷な物語。
ポアロもミス・マープルも出てこないが故に、心理描写の巧みさと騙しのテクニックの冴えがさらに味わえる。
トマス・H・クックなどのファンにも薦めたい一冊。