サクラ大戦 スーパー歌謡全集II
全体的に、これまでの花組の歌とは曲調が違うので面喰らう人
もいるかもしれません。ミュージカルということで、これまで
よりも舞台で使われることが、より意識された曲が多いように
思います。
でも、もちろん、花組の面々の個性は健在ですよ!
目を閉じて、どんな舞台が展開するか想像しながら聴くのが
オススメ。
スーパー歌謡ショウ「新宝島」への期待が高まります。
特に印象的だったのは、
エネルギッシュな「野生の雄叫び」(真宮寺さくら)と、
感動的な「宝島~勇気の旗を~」(マリア・タチバナ&李紅蘭)。
完全復刻版 新寶島
幻のマンガをやっと読むことができました!講談社の漫画全集版に納得できない、さりとて古書価格ウン百万なぞ購入はおろかお目にかかる機会もない−同じ思いだったファンの皆さん必読です。是非全集版と読み比べてみてください。ありがとう小学館!
完全復刻版 新寶島 豪華限定版
通常版との価格差はかなりあるものの、やはりファンならこっちを買うべきだろう。戦中・戦後の逼迫した時代を乗り越えた貴重な資料。それに触れたあとに本作を読めば、また新たな発見や感動があると思う。金箔の箱も高級感があっていい。なお復刻原稿は箱の中でズレて反りやすいから、しまう時にはご注意を
作家の値段 『新宝島』の夢
出久根達郎の書くものはハードボイルドだ、と、たしか『無明の蝶』の文庫本の解説で喝破したのは逢坂剛でしたが、それは一冊の古書に隠された秘密を解き明かす鮮やかな手口がミステリ作家の方法に酷似しているとかなんとかということだったはずですが、それを読んだときの私の喜びようといったらありませんでした。
なぜなら、私もそんなふうに感じて、この古風な下町風情や人情の描写とか古本屋の周辺雑記などを書く一見地味な物書きを、注目して喝采して読んでいたからです。
茨城から上京し月島の古本屋さんの丁稚から始めて、やがて古書店・芳雅堂の店主となり、古本に関するエッセイで賞を得て、そして小説『佃島ふたり書房』で直木三十五賞を受賞するまでに到る前半生はつとに知られていることですが、もうとっくに古本屋を廃業したはずなのに古本に関する話題に事欠かないのは、未練というより、いわゆるネタとして私たちが想像もつかない埋蔵量を持っているということなのでしょう。
古書店主はごまんと存在するけれど、おそらく彼ほど心底、本そのものに対する愛に貫かれた人は、他にいないんじゃないかと思われます。
彼にいわせれば、本はただ本じゃなくて、いってみれば人そのものであり、人格ならぬ本格というものも確かに認められ、一冊の本は人が生きているように、あいたいする人によって、あいたいする仕方によって反応も何もかも違ってくるというのです。
これは、彼が断言しているとかそういうことではなく、彼のさまざまなものを読んで来て私がそう意識させられるというだけですが、当たらずとも遠からずだと思います。
この本は、夏目漱石の初板本がいくらするとかいう功利的な傾向の本ではなく、あるいは、ともすればブックオフ的な、最近のきれいな新刊本が高値で、古い絶版初板本は汚れてきたないから百円だという、従来の古本の定石外の基準に慣らされてきた私たちに、改めて古本の何たるかの真髄を教えてくれる本です。
しかも、ただの古本屋の目だけではなく、作家としての眼力で池波正太郎から手塚治虫まで、愛に満ちた眼差しで一大パノラマを開陳してくれる出久根達郎劇場、息をもつかせぬ362頁です。
記述日 : 2011年07月18日 16:42:40