あしたのジョー(6) (講談社漫画文庫)
ボディーしか打てない。力石の亡霊と戦う、ある意味地味な巻。
力石は永久に忘れられない。読者もジョーと一緒に苦しみ悩む。そんな6巻。
最後のほうに脳天気なカーロス・リベラが登場して多少雰囲気が救われます。
あしたのジョー(9) (講談社漫画文庫)
減量苦の末、ようやくパスした軽量後に聞かされた金竜飛の衝撃の過去。ジョーの背筋が凍る(読者も)。カーロスとの大一番後、ホセに辿り着くまでの道はもちろん平坦なものではありませんでした。
まだまだ続く死亡遊戯。
あしたのジョー COMPLETE DVD-BOX
1968〜1973年のおよそ5年間に週刊「少年マガジン」に大人気連載されたという原作:高森朝雄(梶原一騎)ちばてつや作の「あしたのジョー」がもし2度によるTVアニメ化されていなかったら、年号が変わっても実写映画化されるほどの長く永遠とまでいえるような熱狂的な支持を受けていたのか、オンタイムで知らないわたしは、累計発行部数2000万部と言われているのも、やはり2度によるTVアニメの放送や再放送などの影響が大きかったと思います。劇場版も2作ありますが。わたしはアニメには関心があまりないのですが、1980年代前半に「あしたのジョー2」(47話)の再放送でハマって毎日ドキドキワクワクしながらそのスタイリッシュな作風とストーリー、そして、ジョーをはじめとする魅力的個性的なキャラクターたちに魅せられました。
その約10年前の1970年〜1971年の約1年間に放映されたのが、当時まだ連載中にもかかわらずこの79話からなる「あしたのジョー」なのです。アニメーションにこだわりを持っていた手塚治虫の虫プロ制作だけあって、粗さや古さといったものを感じてしまいますが、動画として観た場合良く出来ていると思いました。「あしたのジョー2」のDVDBOX2にジョーの吹き替えをしたあおい輝彦さんのインタビューが掲載されているのですが、小学生の頃からボクシングが好きでよく試合を観にいっていた事、「あしたのジョー」も読んでいたそうで、当時22歳のあおいさんはダイビング仲間のプロデューサーから「ジョーの吹き替えやってほしい」と頼まれたそうです。俳優として活動してあおいさんは自分にできるだろうか?と悩んだそうです。「あしたのジョー2」では誰もが馴染みのあるジョーの声ですが、これは私見ですが声優ではなかったため、ジョーの声が最初から安定してはいなくて、ボリューム6ぐらいから本来のジョーのあの魅力的な声になっているように感じました。けれどあおいさんご自身も若かった事から、少年矢吹ジョーの演技はピッタリとあっていて、良いと思いました。
矢吹ジョー(あおい輝彦)、丹下段平(故・藤岡重慶)は不動の声優さんで、またこの作品には、ジョーのライバル力石徹も当然登場回数も多く「あしたのジョー2」でジョーの回想シーンで登場する力石が同じ仲村秀生さんなのもやっぱり不動だなって思いました。
不可能を承知で言わせていただければ、「あしたのジョー2」のクオリティーで観たいななんて事も思ってしまいます…。ところで、「泪橋」のセットBOXはてっきり木製だと思っていたら、しっかりとした紙製で良かったな〜と思いました。