子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)
ロシア・ロストフで50人前後の犠牲者を出した連続殺人事件。当時のソ連では、連続殺人とは資本主義国家の産物であって社会主義国家には存在しないという、不合理な見解がなされていた。
同性愛者や精神遅滞者が犯罪の温床として摘発し、脅迫による自白を求めるという筋違いな捜査よって犠牲者と冤罪をいたずらに作り、真犯人のチカチーロを野放しにした民警と社会主義の問題点を露呈させた作品だと考える
トイ・ストーリー2【日本語吹替版】 [VHS]
ディズニー・ピクサ―作品です。おもちゃが活躍する作品です。おもちゃのブローカーに日本の博物館に売り飛ばされそうになる作品です。ウッディー、バズ、ジェシーなどが活躍します。アニメーションですが、その立体感・質感は、実写に近く、素晴らしいものがあります。平面的な日本のアニメがかなわい所があります。子供心を想い出す楽しい作品になっています。
トワイライト~初恋~ Blu-ray
この映画の続編の予告を映画館で見て、面白そうだと思い原作の書籍を買いあさり、読みました。
原作はそこそこ面白かったので、映画もと思い、初めの作品であるこちらを見たのですが・・・。
はっきり言って眠かったです。
女子高生がこれを理解できている意味がわかりません。書籍では主人公の心の動きや、ヴァンパイアの能力などが語られているのでわかるのですが、
映画ではそこがはしょられてしまっているので、何がなんだかさっぱりわかりません。
原作を読んでいると、ちょっとがっかりしてしまって、原作を読んでいないと、わけがわからないままストーリーが展開していく感じだと思います。
英語の方を読んでいるとまた違うのかもしれませんが・・・。
ナッシュビル [DVD]
アルトマン映画のファンが待ちに待った『ナッシュビル』、ついに国内DVD発売。しかも嬉しい廉価版。これもひとえにアメリカ映画の名品の再上映に尽力している Ziggy Films '70s の功績です。まずは感謝!
長らくハリウッドから「異端児」扱いされてきたアルトマンが、'90年代に一気に再評価されるきっかけとなったのが『ザ・プレイヤー』('92)、そして『ショート・カッツ』('93)、『プレタポルテ』('94)と続くのですが、この3作に共通するスタイルが、もの凄く多くの人物が登場し、様々な人間ドラマが平行して描かれるアルトマン・スタイルともいえる群像劇。そのスタイルのルーツとも言えるのが、本作『ナッシュビル』です。
物語は、カントリー&ウェスタンの聖地ナッシュビルで行われる音楽祭(政治家がらみ)に集まったミュージシャンや政治家たちの織り成す群像劇。
「主要登場人物24人」というキャラクター数。錚々たる俳優陣の魅力や見どころは、ゴッドキングエンペラー氏や hide-bon氏がすでに素晴らしいレビューを書かれているので、そちらに譲りたいと思います。
さて、自らジャズ好きを公言して、「カントリー&ウェスタンなんか田舎者の音楽だ」と言い放つアルトマンが、なぜこの映画を撮ったかというと、『ボウイ&キーチ』('74)の企画を進めていた時、ユナイテッド・アーティスツが興味を示さなかったため、製作予算を出してもらうための交換条件としてカントリーものの脚本を持ち込んだそうです(UAはカントリー&ウェスタンのレーベルを買収した直後で、カントリーミュージックの映画を作りたがっていた)。
しかし、そんな風にして作られた『ナッシュビル』で確立したこの独特の群像劇スタイルが、後のアルトマン再評価につながる訳で、考えてみればアルトマンは『M★A★S★H』('70)でカンヌ・パルムドール、『ビッグ・アメリカン』('76)でベルリン金熊賞、『ショート・カッツ』('93)でヴェネチア金獅子賞と、何と3大映画祭グランドスラムを達成しているスゴイ監督。そういう意味においても『ナッシュビル』は、アルトマンのフィルモグラフィーの中でも重要な作品なのです。
ところで、カントリーに興味のないアルトマンは、自分の代わりに脚本家のジョーン・テュークスベリーにナッシュビルに取材に行かせたそうです。実はこの映画で描かれているエピソードの多くは、脚本家が実際にナッシュビルで体験した事を基にしていて、まさに冒頭、フリーウェイでピックアップ車から落ちたボートが道をふさぎ、大渋滞に巻き込まれるシーンは、脚本家が同地に向かう途中で体験した事。このシーンは、途方に暮れるキャラクターたちを描くことで、これから登場する人物を紹介するという、見事なドラマの導入になっているのです。
製作予算はあまりなかったので、衣装も俳優まかせ、ほとんどドキュメンタリーに近い形で臨機応変、即興撮り、現場はスタジオ側が関与しなかったため、アルトマンいわく「私が完全にコントロールできた最初の映画」だったとのこと。
この映画では、キース・キャラダインやカレン・ブラックといった多くの俳優たちが自ら作詞・作曲して歌っています。その多彩なキャラクターの中で、筆者の印象に残ったのは女性シンガーたち。中でも、プロの歌手で、アルトマンに自ら売り込んで映画初出演となったロニー・ブレークリーが素晴らしく、精神不安定なスター歌手を見事に演じています。ステージでおしゃべりが止まらなくなり、バンドが演奏を始めようとするとしゃべりだし、を繰り返し、いつまでたっても歌が始まらなくてマネージャーや観客をヤキモキさせるシーンは可笑しくてたまりません。また、グウェン・ウェルズが演じる「歌がヘタクソな歌手」が、そのヘタクソさ加減が実に堂に入っていて笑ってしまうのですが、どうすればあんなに巧くヘタクソに歌えるのだろう・・・さすがアクターズ・スタジオ出身者と感心していたら、本人が本当にヘタクソで、レッスンまで受けさせたがダメだったらしく、まさにアルトマン流のアドリブ術で「歌がヘタクソなキャラ」に急遽変更と相成ったようです(笑)。
また、ジェラルディン・チャップリン演じる行け行けリポーターや、ヘンリー・ギブスンの貫禄たっぷりのベテランシンガー役も印象深いのですが、本当に書き出すときりがありません。
とにかくこのキャラクターの多さ、一回観ただけでは頭の中で整理がつかない部分も多々あると思われるので、何度も繰り返しながらじっくり観直す事ができるのが、DVDで観る最大の楽しみ、だと思うのです。
【※この後、ネタバレぎりぎりの記述がありますので未見の方ご注意】
物語は、いかにもアルトマンらしい皮肉とブラックユーモアの効いた人間模様を交錯させながら、ラストに向かって収束していきます。
実は、ジョン・レノンが暗殺された時、アルトマンはあるマスコミからこの映画を引き合いに出して「責任を感じませんか?」と場違いな質問をされたそうですが、この映画の中で描かれる「ある事」は、その対象が政治家でなかったため、当時のアメリカ人にとってはかなり意外で、ショッキングなものだったそうです。
いろいろ話題は尽きませんが、後は観てのお楽しみ。最後に、カート・ヴォネガットJr.からひと言。
「困難な時代、危機の時代にこそ芸術作品が有効であってほしい。『ナッシュビル』は私の夢を叶える、きわめて稀な傑作だ」
かくも絶賛の本作、拍手喝采のリリースであります!
メリー・ポピンズ ― オリジナル・サウンドトラック (デジタル・リマスター盤)
今回のリマスターで、シャーマン兄弟のインタービューが追加された。CDとしての統一性は欠くが、内容的には興味深いものである。
例えば、「チムチムチェリー」では、当初、トライアドによるコード進行だったのを、ダウンクリシェにし大成功をおさめた話し。「凧をあげよう」では、出だしの歌詞が「with some sticks~」になっていたのを、全体の統一を図るため「tuppence」に変えたりなどである。
この中で作曲者自ら4曲を歌っているが、ヨーロッパ訛りの発音も目新しく新鮮である。「凧をあげよう」のコード進行も、サントラとは違っていて興味深い。
以上、どちらかというと、映画を知り尽くしたマニア向けの内容であるが、今回、追加されたことは評価される。おしむべくは対訳が付かなかったことである。この点で、評価を一段階下げたい。