ヒューレット・パッカード HP 135/138/L判 フォトバリューパック・6色
カラーインクを購入する際に、フォトインクも一緒に買ってみましたが、
やっぱり違いますねー!
フォトインクと専用紙を使うと、写真みたいです(w
とはいえ、実際には我が家はあまりプリントしないので、
あまりまくってます…。
HP(ヒューレット・パッカード)クラッシュ 「理想の企業」を揺るがした1億ドルの暗闘
HPが壊れた! という物騒な日本版のタイトルは、外部からやってきた新任CEOがHPの古き良き伝統を破壊してしまった、という著者の思いを凝縮したものである。(原著名は「backfire」)
スタンフォード大学の同窓だったヒューレットとパッカードが1938年に設立したHPには良き伝統があった。それは「労働者に敬意を払い、自主性を認めれば、画期的な製品が生まれ、それが社会に貢献し、同時に大きな利益をもたらす」という理念で、後にHPウェイと呼ばれた。
平均20%以上の成長を続けたHPも、1990年代後半には業績目標を達成できない決算期が続くようになった。
AT&T社の子会社の社長をつとめていたカーリー・フィオリーナがCEOとして招かれ、マーケティングとセールスを重視した新戦略による改革を起こす。短期的に成功したように見えたが再び業績は低迷し、新CEOが取った起死回生の策がコンパックとの合併である。
本書は、この合併をめぐる新CEOと創業者一家の嫡子との応酬を追ったノンフィクションである。ノンフィクションの宿命として、読者は勝敗の結果を既に知っている。そう、株主委任状争奪戦や法廷闘争を経て、最終的にコンパックとの合併は成立した。そして、HPの古き良き伝統「HPウェイ」は失われてしまったのだ。本書は次のように締めくくられる。「従来のHPウェイは尊敬に値するアプローチだった。(中略)だが、これが限界だったのかもしれない。ほんとうに時を越える価値など、どこにもないのかもしれない」
筆者は1993年以来記者を務めるビジネス・ウィーク誌でHPを担当してきた。新CEOを誌面で批判したのだろうか、インタビューを断られている。それでも、CEOに就任するまでの経歴や経営手法に多くのページを割き、生い立ちや学生生活に関して知人・友人・前夫にまでインタビューしている。
人物描写に優れ、ビジネス小説として読んでも充分楽しめる一書である。