結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HARAHORO盤
子どものころの「志村けんのだいじょぶだぁ」で聴いた
曲そのものが、こんなところで聴けるとはびっくり仰天!!
「月曜日は うんじゃらげ 火曜日は はんじゃらげ
水曜日は すいすいすい・・・」
何なんだこのジャーゴンは!
最近暗い事ばかりの状況を軽く笑い飛ばす
すがすがしささえ感じてしまう、この植木等の歌声は
すごいとしか言いようがない
買ってみて損はなし
硫黄島からの手紙 (特製BOX付 初回限定版) [DVD]
私が在住する香港で、やっとこの「硫黄島からの手紙」が3月11日に公開されました。
イーストウッド監督が会見で何度も口にしたとおり、この映画は「反戦」というメッセージを世界に向けて発信したのだと思います。まさに”戦争には勝者も敗者もない”ということです。戦争をして残るのは、悲しみや苦しみ、憎しみ、そして虚しさだけ。
この映画は全編を通して、物語が淡々と進みます。そして、二宮くん演じる一兵士・西郷が、傷ついた米兵と並んで手当てを受けるところで1945年の話を終えてます。あの西郷の表情が印象的でした。これで故郷に帰れるという期待感か、苦しみから解放される安堵感か、捕虜になった絶望感か…。(二宮くんは、この映画で米国でたいそう注目されて、主役よりも人気があったそうです。2月の半ばに、ロサンジェルスタイムス紙で、彼自身と所属するグループ嵐のことが一面を使って紹介されたほどです。)やはり演技が上手いです。大したセリフもなく、とても地味な一兵士を、あんな風に演れる若手はやはりいないでしょう。監督自らが、「西郷役を」と、強く推したことも納得いきます。本編最後のほうですが、決戦の前夜だったか、渡辺謙演じる栗林閣下に、「君は立派な兵士だ」とほめられ、「いえ、自分はただのパン屋です」と、西郷が、はにかみながら答えたシーン。そこで涙が出ました。健康な男子なら、誰もが、戦地に送られた時代だったんだな、と。派手なセリフこそなかったけれど、ただの一兵士でしかない西郷・二宮が時折見せる複雑な表情。それが、いま、この瞬間にもイラクやアフガンで戦っている夫や息子、兄弟、恋人を思う人々の心の線に触れたのでしょう。そして、米兵・サムが所持してした母親からの手紙、西郷や栗林が家族に送った手紙の数々が語ってくれる
戦争の虚しさ、愚かさ。
”戦争の大儀”とは何なのか、そして、その”大儀”に意味があるのか、考えさせられた映画でした。
インランド・エンパイア 通常版 [DVD]
自称、かなりのリンチファンですが、これはきつかった。よく劇場公開したものだなあというのが率直な感想です。『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』まではまったく問題なく行けたのですが、この作品には、ものの見事に返り討ちにあいました。ロジカルにストーリーを理解しようなんて当初から考えていませんでしたし、「無」になってリンチ・ワールドを全身全霊で楽しもうとワクワクしていたのですが、まだまだ自分は幼子だと思い知らされました。リンチ先生ははるかに高い次元におられたと痛感。お詫びするしかない心境ですが、この作品を私が本心から理解できるようになるには、まだ時間がかかりそうです。
ただ、主人公ニッキーーを演じるローラ・ダーンは凄みがありました。すべてをさらけ出した演技には鬼気迫るものがありました。顔のアップがやたらに多かったですが、今思い返せば、ひたすらローラ・ダーンの表情を観続けていたような気がします、3時間。
確かに、傑作『マルホランド・ドライブ』の後の作品だし、ここまでやらないと収拾が着かなかったのかなあ・・・。凡人の戯言です。
裕木奈江写真集―La petite escapade de Na´e
斉藤清貴らしい写真、被写体の裕木奈江さんの雰囲気を伝える良い写真となっています。
ヨーロッパ海外ロケだとついつい良い写真に見えてしまいがちですが、フレーミング等絶妙な写真が多く、
2011年に見ても近代的な写真として見てとれます。
硫黄島からの手紙 期間限定版 [DVD]
イーストウッド監督の意図を体し、「父親たちの星条旗」も見てレビューを書くことにする。
ワシントンのメインの大通りには、あの硫黄島に星条旗を打立てんとする「銅像」がある。
アメリカ人にとって、あの「写真」はそれくらい象徴的で誰もが知っている訳である。従って
逆に一層、日本側から描かれた映画「硫黄島からの手紙」は、全編日本語の新鮮さもあって
驚きを持って受止められた事であろう。この辺がその後の評価に影響を与えたかも知れない。
この2部作を通じて、私が一番じーんと来たシーンは、「硫黄島からの手紙」で米兵捕虜が
亡くなった際、ロス五輪で馬術金メダルのバロン西が、捕虜が持っていた母親からの手紙を
翻訳してみんなに聞かせる場面である。
そこには、英語で書かれているが、戦場に送り出した家族への共通する想いが溢れている。
私はその時点で、この手紙がこの映画のクライマックスかと思ったほどである。しかし、
題名は「硫黄島からの手紙」と「from」であるからして、この手紙は主題ではなかった。
「硫黄島〜」を見ると、このように日本人が米兵捕虜を保護し、逆に日本人捕虜が米兵に
殺される場面がある。一方「父親たちの〜」では日本兵が捕虜の首を刎ねようとする写真が
登場する。2作見ると台詞にもでてくる「どちらが善でどちらが悪ではない」と判るのだが、
片方しか見なかった人には、日米それぞれに、嫌な誤解だけが残る可能性がある。
そういうことも含めて、両サイドの状況や心理を同時進行で一本の映画にできなかったのか
と思ってしまう。最も「父親たちの〜」は米国内での話が大半なのだけど・・。
あと、娘たちが「ニノ」と呼ぶ俳優は単なるアイドルではない味があり、大いに期待したい。