幻想交響曲 [DVD]
ブダペスト・フィルとの共演から西本智実さんのファンになり、これまでのディスコグラフィを少しずつ聴き始めている。拠点であるロシアのみならずフランス音楽に冴えを見せる彼女には「幻想交響曲」が最適では?と思いAmazonさんで探してみると既にDVDで出ていることを知り、即購入。演奏は…残念ながら彼女のベストとは到底言えない出来。伝統あるオケの音自体は悪くはないが、全体にオケメンバーは淡々と演奏しているといった風情で、求心力も集中力も演奏の一体感も今一つ。細かなアンサンブルのずれ、表現の食い違い、バランスの調整不足(特に金管の吹き方や音量がはまっていない)も見られる。それに対して西本さんが強引に引っ張っていこうというような様子もなく、西本さん自身が戸惑い、諦めながら振っているように見える。…こうした演奏になってしまった訳は、演奏の後に聞ける「特別映像インタビュー」の後半で垣間見える。「チェコの演奏スタイルを動かす」ため、「ギリギリの音楽」の「ギリギリの表現」のための「コミュニケーション」に苦労したものの、彼女にとっての「音楽の国境」は高くてまだまだ越えられなかった…という訳だ。彼女の今回の演奏への無念さが伝わってくる。でもいいではないか。自らの拠点ロシアから長い音楽の伝統のあるヨーロッパへの進出、つまりロシアの指揮者から世界に認められる指揮者になるための西本さんの挑戦はまだまだ始まったばかり。生半可な苦労ではないはずだ。その一つの過程として聴く価値はある。オケメンの間を歩いていく彼女の小柄な姿を見ると、あらためて世界の音楽界に挑む西本さんに「頑張れ!」とエールを送りたくなった。指揮者としての統率力は☆2、オケの演奏は☆3ですが、今後への期待を込めて☆4とします。
ベスト・クラシック100
このCDに関しては「賛否両論」・・・。レビューを読めば読むほど迷いますね。
スバリ言えば、レビューは個々人の意見までに受け止めておき、自分が欲しければ買いましょう。
多少、曲の短さには物足りなさはあるものの、6枚のCDはテーマごとに分かれており(例えば:元気の出る曲、リラックス出来る曲etc)
聞き所となる部分が収録されています。
この中から全部聞いてみたい!という曲が見つかれば、それはまた発見でありクラッシックへの扉がもう一つ開いたと思えば良いのです!
得か損かを考えず、まず自分の気持ちを優先しましょう。
星4個にしたのは、解説が一枚の紙だけだったので、冊子の方が良かったから♪このお値段では仕方ないのかな・・・。
ベルリオーズ:幻想交響曲
他の方が言っておられるように、演奏は素晴らしいです。家のプレイヤーで聞くのには、申し分ない!
しかし、僕はたいていWALKMANで音楽を聴きます。収録曲目を見てもらったらわかりますが第5楽章が分割されているのです。つまり、ffのところなどで、ブチッと一瞬曲が切れるのです。すると、響きもクソもあったもんじゃありません。
名曲をポータブルプレイヤーで聴くような人間に、このCDを買うな といったら、まさにその通りです。が、演奏は素晴らしいのに、残念だな と思いました。
ー追記ー
WALKMANからipod touchにしました。ipodは曲の変わり目でブツッと切れることがないのです!ということで★★★★★に変更します^_^
オイレンブルクスコア ベルリオーズ 序曲≪ローマの謝肉祭≫ 作品9 (オイレンブルク・スコア)
オイレンブルクの輸入版は概して値段が高く、買うのを躊躇しがちですが全音との提携によってかなり安い値段で購入することが出来ます。
この提携版は、全音の既存のレパートリーに配慮してか、その作曲家の代表作よりは少し珍しい作品が多くなっており、それだけに貴重なものです。
版は輸入版のリプリントのようで音友などとは違い、アナリーゼよりは曲が成立した過程などを中心にしたスタイルの解説が付いています(もちろん日本語)。
モルダウ/カラヤン名曲コンサート
正統性だとか精神性だとかを考えたときに、カラヤンの演奏は賛否両論ですが、純粋に管弦楽の美しさを追い求めるのなら、カラヤンとベルリン・フィルの演奏はまったく文句のつけようが無いと思います。
このようなオーケストラ小品集では、そんなカラヤンの魅力がストレートに伝わってきます。難しいことを考えずに、オーケストラの華麗な響きに身を委ねてしまいましょう。