憎いあンちくしょう [DVD]
浅丘ルリ子が奔放大胆才気溌剌、大活躍。
強烈な魅力を爆発させる。
他方、道徳的保守性、尽す女も、微妙に演じ、
戦中族の複雑な精神構造を表現している。
描かれるマスコミのエゴは時代を超越する。
道々の風景は日本の高度成長の凄まじさを実感させる。
ガソリン30リッター1700円場面より。当時の初任給18000円。
石原裕次郎はジョンウェイン的逞しさに溢れ、
高度成長期の日本がひしひしと感じられる。
魂の歌-新垣勉ベスト・コレクション
まず、ジャケット写真がすばらしい。新垣さんには、ふるさと沖縄の自然の中での、心から開放されたような姿が、とてもよく似合う。
選曲も「愛燦燦」や、新録音「さとうきび畑」、そして“オンリー・ワン”―某ヒット曲が発売される何年も前から、新垣さんはこのフレーズを口にしていた―の名唱であり、各ダウンロードチャートで上位にランクインした「千の風になって」(ここで初出のライヴ・ヴァージョンも必聴です!)など、重要なところはしっかり押さえてあるけれども、決して新垣さんの「すべて」ではなく、もっと聴きたくなるのは必定、という、実に心憎いもの。
「千の風」で新垣さんのことを知ったという方や、まだ1枚も持っていない方に、入門編としてぜひおすすめしたいアルバム。
壮絶な半生―ビクター公式HP内の「プロフィール」を参照。試聴もできます―を超えてきた、新垣さんだけにしか歌えない“魂の歌”の数々に、ぜひ触れてみてください。
あのころ (集英社文庫)
本書は著者であるさくらももこの小学生の頃の思い出を綴ったエッセイの第一弾です。
何でもないような子供の日常生活が面白おかしく語られており、非常に笑えます。
小学生なのにこんなことを考えているのか! と考えさせられるところも興味深いです。
基本的には漫画『ちびまる子ちゃん』の登場人物と同じですが、本書ではより現実味のある話になっています。
気分転換をしたいときや暇潰しにちょうどいい1冊です。
ひぐらしの哭く頃に 雀 燕返し編 下 (近代麻雀コミックス)
ひぐらしにマージャンはピタリと合う題材だと感じました。
K1は配パイの悪さも、ツモの悪さも部活メンバーの仕込みと疑いはじめます。
その疑心は好い配パイも好ツモも部活メンバーの仕込みと疑うほどにぶれていきます。
疑う事も信じる事も勝負のマイナスになる。
マージャンのドツボにはめられていくK1君の動揺の様子がリアルです。
ですが後半は部活メンバーの精神力の強さをマージャンを通してわからせてくれる展開です。
結末はひぐらしシリーズのお決まりの終わり方ですが、最後にのこされたマージャン牌の状況が
ひとつの救いを暗示していますです。
マージャン好きの方でしたら、最後のシーンの状況はまさに奇跡を越えた奇跡だと感じ取れると思います。
リカちゃま様が不屈の心を抱く事ができたのは、燕返し編を経験していたからだと感じられます。
ひぐらしシリーズでは異端の部類の本作だと感じますが、この作品は正史に組み込むべきだと思いました。