イマージュ10 emotional&relaxing(Blu-spec CD(TM))
私は1951年当時のコロンビアオリジナルフラット盤を所有してますが、当時のものと比較しても全く音質は遜色ありません。マスターテープの劣化による音質の低下を不安視しながら購入したのですが、ピアノの高音域も弦楽器の音の太さや迫力も感動もので、クリアな音が楽しめます。高額にプレミアのついたオリジナルLPやEPに手を出す必要はないと思います。淀川さんの頃、日曜洋画劇場を見ていた人もそうでない人も、ぜひ購入をお勧めします。
ジャングル大帝 2 漫画少年版 普及版
ジャングル大帝1で全部まとめて書いてしまいました。そちらを読んでいただければ幸いです。ただ、付け加えると、各巻の表紙のデザインはもっと工夫がほしかったと思います。
ジャングル大帝 1 漫画少年版 普及版
豪華版を買う資力はないので普及版を購入。ひと回り小型なのだそうである。復刻の快挙を讃えつつも、なぜ2巻ものなのに上巻・下巻にしなかったのか、不思議の思いました。さらに、漫画少年版の復刻なので当時の単行本化に際した広告も同時に復刻されていますが、数えてみると全3巻で出ているようです。だとしたら全3巻での復刻が良かったのではないですか?
私が今まで読んだ版は文民社の全一巻ものです。あれは手塚さんが泣く泣く描き直した版で、今回かなりの違いにびっくりしました。
この復刻版は素晴らしいのですが、やはり作品的には古さを感じました。古典漫画としての風格ある古さ(クラシック)と、作品としての文字通りの古さです。当時の漫画少年たちには荷が重いほどの大きな作品でもあったとだろうと思いますが、レオがジャングルに(食物連鎖を無視して)争いのない王国を作り上げる物語は、正直今や古すぎて童話としてもちょっとしんどかった。吹き出しのなかの手書きのセリフの読みにくさや多さも手伝って・・・。
むしろ、人間世界の登場人物たちのてんやわんやの争いやそれに巻き込まれるルネやルッキオの冒険のほうに本来の面白さを感じました。白いライオンが人間(文明)と獣(無法・野生)の中間に位置する設定は、後年の「アトム」の立場の困惑や悲劇を思わせるし、黒人たちを支配する独裁欲むき出しの白人美少女のメリィの描写などは、「来るべき世界」のロックの性格変化をも彷彿とさせ、良い子の漫画という範疇をあっさり超えてしまっています。
月光石の争奪戦でもあるこの物語は、今で言うとアフリカで各国が繰り広げているレアメタルの利権争奪戦です。この今日的予見性も加え、大陸移動説を根底にしたストーリーの壮大さは手塚漫画の真骨頂です。
違いといえば、終盤で死んだレオの毛皮を抱えたヒゲオヤジが、ルネとともにレオの形をした大きな雲の下を歩いて帰ってゆくシーンのあまりの小ささに驚きました。描き直し版はここが感動的な大フィナーレになっていたと思います。水野英子さん、藤子不二雄さん、萩尾望都さんもこのシーンの感動的な思い出を語っているが、もとはこんなに小さいコマなのですね。
子供のレオが船から海へ逃げてアフリカを目指すところで、大陸へ続く蝶道をゆく夥しい蝶の群れを見上げる場面が当時、美しく印象的だったが、それはオリジナルではなかったのだというのも初めて知りました。(これはアニメ化の際のエピソードかも)本来、手塚さんの描き直しには批判的である私も、描き直しもそれなりの意味はあるのだなという思いです。
ジャングル大帝(新) DVD-BOX 2
18歳になっても号泣、もしも人間と動物たちが話せたら無駄な血を流さなくてすむとか甘い考えもしたり人間の欲望のため森を荒らす非道さなど考える事ができます、自分の考えと違っても涙が止まらないラスト。人を噛み殺すシーンとか残酷なシーンもあるけど小さい子供たちに見せたい作品。
ジャングル大帝(1) (手塚治虫文庫全集 BT 10)
小さいころ、兄に白いライオンはマンガの中だけの話で実在しないと言われた。動物園のライオンは茶色だろうと。大きくなって、そうか、白子なのかと思った。そして最近、白い種類のライオンが実在することをテレビで知った。手塚はあの当時、そのことを知っていたのだろうか。若い方々、ディズニーのライオンキングよりも、こちらが何十年も先に作られたオリジナルです。壮大な物語、本当に世界に誇れる手塚治虫の傑作です。