時刻表を読みこなす
筆者は数年前まで時刻表がJTB版とJR版があることすら知らなかった。というよりもそんなに意識して見ていなかったといったほうが正しい。
鉄マニアは当然知っているとおもうが、時刻表には「貨物時刻表」なるものも存在し、一般書店では入手できず(一部書店では取り扱いあり)、鉄道貨物協会
http://www.rfa.or.jp/index.html へ直接申し込むのだという。
本書は約三分の一が時刻表の見方の解説になっていて、筆者のような初心者には新しい発見の連続だ。三分の二は実践編として、実際に現地での使い方や「机上旅行」を楽しめるような構成になっている。
本書を読む際はJR時刻表を傍らに置いておくといいだろう。著者はJTB版でもいいと言っているが、主体が空想でもJR電車に乗る事なのでサブ情報としては得るものも多いだろう。
本書を読みながら実際の時刻表が資料として抜き取られてはいるが、必ずしも見開きページの左右でそれを説明しているわけではないので、ページを戻したり送ったりして読むのは結構面倒だった。
著者は「秘境駅」を探訪するというジャンルを確立した、命名者でもある。
筆者の地元である飯田線の紹介があるが、実はこの飯田線の秘境駅、その定義にそぐわず車でアクセスできてしまうのだ。考えてみたら駅だから当然なのだが、それは本書にも明記されていないのでご自身でお確かめください。
機関車トーマスと英国鉄道遺産 (集英社新書 538H)
イギリスのSL保存鉄道は180ほどもあり、その中には、営業鉄道と変らないものもあるという。
その特徴はボランティアの集団であるということだ。
この中にはがんばりやの機関車 (汽車のえほん 18)ステップニーの走るブルーベル鉄道、4だいの小さな機関車 (汽車のえほん)のモデルのタリスリン鉄道、山にのぼる機関車 (汽車のえほん 19)のモデルのスノードン登山鉄道、小さな機関車たち (汽車のえほん 22)のモデルのレイベングラス&エクスディル鉄道などがある。
ウィルバート・オードリーが鉄道に目覚め、トーマス・シリーズの執筆を始めたのは、グレート・ウェスタン鉄道、サザン鉄道、ロンドン&ノースイースタン鉄道、ロンドン・ミッドランド&スコティッシュ鉄道の4大鉄道時代であった。
トーマスは、ウルバートが息子のクリストファーに作った木製のおもちゃを発展させて創作した「E2クラス」の機関車である。
ヘンリーの色や形がなぜ変わったかについても興味深く書かれている。
緑色の機関車ヘンリーは(1) 3だいの機関車 (汽車のえほん (1))で、トンネルに閉じこめられてすすだらけになり、心機一転で青く塗り変えられる。ところが、やっかいな機関車 (汽車のえほん (5))で何の前触れもなく、緑に戻されてしまう。
実は、イラストレーター、レジナルド・ダルビーは鉄道にあまり知識がなく、機関車の形に辻褄の合わない所があった。
それで、ヘンリーを青くしたために、ゴードンと区別がつかなくなったためである。
そこで、ヘンリーに事故を起こさせて大改造させてしまったのがみどりの機関車ヘンリー (汽車のえほん (6))である。
これで、ヘンリーは「5Mクラス(ブラックファイブ)」に生まれ変わったのである。
ところで、「トーマス」のアニメはブリット・オールクロフト以前にも1度作られたことがあったが、あまりにも出来ばえが酷かったという情報もこの本で知りました。
鉄子の旅 (3) (IKKI COMIX)
相変わらず楽しいマンガですね
「板切れ駅」という聞きなれない言葉が出てきます
ホームが板切れで出来ている駅を指すそうですが絶滅寸前であることがわかりました
板切れ駅だと思って下車したらホームがコンクリートでできていたという話は笑えます
ローカル線は常に廃線の危機にあります
暇なときは鉄道を利用してください
鉄子の旅 プラス (IKKI COMIX)
連載終了後にIKKI誌上で連載された「鉄ヲタブランド化計画」
新潮社とのコラボ読みきり(マンガとエッセイの二本立て)
ドラマ製作現場同行取材
アニメ化記念スペシャル旅行
アニメ「鉄子」の裏側
銚子電鉄応援企画
が掲載された本です。
連載終了後「鉄子」のアニメ化や鉄道会社の企画で描かれたマンガや文章を集めた一冊。
主に菊池さんの語りで描かれているので、表紙も菊池さんの戸惑い気味の表情のアップです。
アニメ化の苦労話を聞いて
「今の話聞いててやっと実感できたっスよ。
はたから見てるのがおもしろんだね、『鉄子』って。」
と語る菊池さんには笑ってしまいました。
いつもは横見さんにふりまわされてアタフタする菊池さんとカミムラさんですが
この本では、アニメ化でふりまわされているみなさんの様子が描かれています。
「最終回も終わったしもう新刊はでないんだな」と残念だった私に
嬉しい「プラス」でした。
鉄道の達人 (竹書房文庫)
この文庫本一冊で鉄道に関することが分かるようになっています。
駅、車窓、列車、駅弁、切符、時刻表といった鉄道に関わる事柄が章ごとにまとめられていて、読みやすい構成になっています。
所々にトリビア的な面白みもあり、読んでいて楽しくなります。
普段疑問に思っていたことが分かるかもしれませんよ。
願わくは、本文に挿入されている写真がカラーだったらもっと良かったでしょう。
旅のお供にこの本を持っていって、車内で読みふけるのもいいでしょう。