南京の実相―国際連盟は「南京2万人虐殺」すら認めなかった
南京事件は、中国中央宣伝部の「宣伝は作戦に優先す」の方針のもと、英紙特派員・ティンバーリーによって書かれた「戦争とはなにか」で初めて世界に発信されたが、「南京虐殺」を執拗に主張したベイツやラーベやティンバーリーは中国国民党宣伝部と深く関係していた。さらに不思議なことに、放火や暴行事件はラーベの自宅周辺ばかりで発生し、必ずラーベが目撃するように仕向けられていた。それはいわば国際友人を通じた中国国民党の巧妙な戦時外交戦略であった。本書はそんな事実を的確な根拠と明確な理論で検証している。
原爆ドームの世界遺産への登録により高まる原爆への批判を別のものに向けさせようと、中国に対して反日宣伝工作を認めていたアメリカも、さすがにインターネットで検証される「南京事件」の冤罪性を認識して、中国の教育の偏向と、過去の歴史の認識の誤りを痛烈に批判するに至った。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは「中国自身の歴史の歪曲の度合いは日本よりもはるかに大きい」と指摘しているし、英紙ヘラルド・トリビューンは「国内の不正に対する怒りのはけ口を、当局でなく外国人に向けるというのは常に憂慮すべき兆候であり、自らの失政から目をそらさせるために国粋主義的感情の煽り立てを行っている」と指摘している。もはや欧米は中国がねつ造する主張を認識しているようだ。
2000年に本書の前身ともいえる「再審「南京大虐殺」―世界に訴える日本の冤罪」が発売されている。私はこれをたくさん購入して、留学時、そして今でもアメリカの各都市に行くたびに図書館に寄贈しているが、前作に比べて、本書の背の部分には英語表記の題名がないので本書がアメリカの図書館に並んでも何の書籍かわからないのが唯一残念なところである。
最後に、本書をどう評価しようと個人の自由だし、この場で在日韓国人や中国人が日本語で評価することもできる。しかし、本書をよしとしないレビュアーの、根拠を示せないコメントをあぶり出してしまうことからも、本書の価値の高さが十分証明されているともいえる。
南京事件「証拠写真」を検証する
この本をもって「信じる」「信じない」「あった」「なかった」の話をするわけじゃなく、こんな写真を使ったプロパガンダを中国は国をあげて現在もやっているってことを認識すればいい。
中国の宣伝に警戒せよ、というメッセージとして受け取ればいいのではないかと思います。
今も続いている情報操作と情報統制。
南京「百人斬り競争」の真実
証拠を緻密に検討し、記者の創作であることを明らかにしています。
創作であることを証言しないで、二人の少尉を救わなかった新聞記者、この記事のみを証拠に再び、名誉を汚した、本多勝一記者などに、ジャーナリストの無責任と驕りを感じます。
二人の少尉の霊を悼むとともに、ご家族の今後のご健闘を祈念します。
プロパガンダ戦「南京事件」―秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実
序文にもあるように、中国社会はそもそも人間不信の社会であって、政府も民衆も嘘をつかなければ生きていけない。お人好しの日本人は「あんな嘘は放っておいたら、そのうち化けの皮が剥がれる」と思っていた。しかし、化けの皮が剥がれるどころか日本の信頼すら失墜させられる事態になってしまった。「嘘も百回つかれれば真実になりそう」な勢いだった。本書はそんな南京事件の虚実性を詳細に検証したものだ。
冤罪を作り出す中国の卑劣なプロパガンダ法の一部は以下のごとくだ。
1,第三者から伝え聞いた第三者の証言など、元をたどれば存在しない事を真実だとでっち上げる。
2,中国軍が行った処刑などの行為を日本軍の行為として報道する。戦死者を意図的に虐殺の犠牲者として水増ししてカウントする。
3,別の意味をもつ写真を残虐行為の証拠として歪曲して伝える。あるいは「LIFE」に掲載された焼け野原の赤ん坊の写真のように、全くの無から捏造する。
そして日本側にも、情報を隠匿・歪曲して、自国に対して不利益をもたらすメディアが存在する事も見逃してはならない。
中国南朝時代の官軍王僧弁軍の南京への逆襲や随の陳王朝攻滅の大虐殺など、中国人自身の野蛮な歴史を真似て作られた虚構を、本書は豊富な根拠から否定している。
日本の排他的経済水域や領土に対する中国の嘘も、百回ついたら事実とならぬよう、中国の手の内を知り、これ以上中国の蛮行を許さないようにするうえでとても重要な書であると思う。写真も多く、特に南京事件の初学者には、本書と藤岡・東中野氏の「ザ・レイプ・オブ・南京」の研究を是非薦めたい。